内容説明
作家・遠藤周作にとっての原点。聖書の中の人物の一人一人に光をあてた名著。
目次
聖書のなかの女性たち
一人の娼婦の話
ヴェロニカ
病める女
カヤパの女中
サロメとヘロジャデ
マグダラのマリア
マルタ
ピラトの妻
聖母マリア
ルルドの聖母
エルサレム
秋の日記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
朝乃湿原
6
遠藤周作作品は初読。冒頭の聖書についての説明が素晴らしい。「聖書は遠い国の古い話であるが、人生の中で悲哀や苦しみをどうしても味わねばならなくなった時に開くと、時代離れした寓話のように見えたものが、実はあなた自身のことを語っていたのだとお感じになられるでしょう」と書いてあり、「聖書ほど人々の悦びも嘆きも、つまり人間の体臭を全てこめた本はない以上、みなさんが生涯それを黙殺するのは、やはり惜しいと言わねばなりません」と続く。著者はカトリック教徒であるが、教徒でなくても心に響くものがあると伝えている。本書では新約2022/12/25
もちもち
0
活字をあまり読めない私だけれど、仮にも文学を専攻する者だから、断れないの。笑。なーんて!がんばれば私でもこんな立派な御本を数時間で読むものです。読み終わってみれば、こうして読ませてもらって感謝が溢れてくる。すてきな本です。いろいろと考えさせられる。聖地の写真も載っていてよかった。遠藤周作先生のお話はなかなか難しくて…なんて読むこともせずに敬遠してたけど、この本はとても読みやすかった。何事も食わず嫌いは良くないわね。2013/05/19