感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
13
学生からもらった本。セミナーで話したことを文字に起こしたもの。意外にも神田橋先生の話を直接聞いたことはなく、著作を読むのもはじめてである。まとまりはなく、これを読んだからと言って精神療法がうまくなるわけでもないと思う。だが、かえってまとまりのなさが、読み手（聞き手）を束縛せず、何となくこれでいいんだという気持ちにさせられる。結局、治療者の素質は、明るいこと、素直に思ったことを口にする率直さなんじゃないかと思った。2016/07/27
linker
0
傾聴という呪縛に錯覚して、脱錯覚が起こったときに「逆転移の伝達」の理解が促進すると思いました。そして、それが本書に出てくる「旧約聖書の神と新約聖書の神」の二項対立の意味の理解が促進すると思います。いったいこの先にいくつのステージやレベル等があるのか分かりませんが、神田橋先生の書籍は登山道の道しるべや立札の役割に捉えらえます。もちろん、登山者があたかも蜃気楼の中、同じ立札を何度も見かけることもあるのかもしれません。さらに本書は登頂を目指す一方で、適当な下山の勧めもあることは平等や対等さを感じさせられます。2020/03/21
