感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
28
八島太郎が生まれ育ち、帰郷を切望しながら叶わなかった故郷の川辺にあった大きな木。子供の頃、一日遊んでいた川。子供たちが考えた色々な飛び込み方、水の中で竹の枝や石を探す遊び、「イイイ」と言いながら機関車のように泳ぐ、逆立ちや友達との競争、河原でもありとあらゆる遊び。川エビを取り夕方になると友達に別れを告げて家に帰る。そんな毎日の繰り返し、その思い出がどれほど鮮やかだったか、絵を見ていると伝わってくる。読んでいる私も子供の頃の友達との毎日や夏休みを昨日のように思い出し、なんだか胸がいっぱいになった。2023/10/07
ヒラP@ehon.gohon
18
どこかニヒルな、すねた感じのする八島太郎さんの絵は独特です。 その八島さんが育った村の思い出を描いた絵本です。 この絵本を味わうには、まず八島さんのことを知る必要があるかも知れません。 戦時下で軍事教練を拒否して、軍国主義批判、アメリカに亡命して、反戦活動を行ったと紹介されています。 だから、幼い頃の記憶はみずみずしいままで記憶にあるのでしょう。 郷愁のある絵本でした。2023/05/09
きょう
8
子供がとっても子供らしい。水の中の姿勢、身体が柔らかい~。のびのび育つって、こういうことなんですね! そんな意識もない子供のうちに、当たり前の世界として読んで欲しいと思いました。八島さんの生まれ故郷に空から舞い降りるように始まり、最後の3ページは大人の心に少し寂しくしみました。今も子供たちがたくさんいますように。笑っていますように。川がきれいでありますように。2023/09/14
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
豊かな水が流れる川の対岸には大きな樹があり、夏が来ると樹の枝はシーソーやすべり台、家になりそこから川へ飛びこんだり、訪れた人の話を聞く場になったりする、そんなぼくの生まれ育った村。懐かしい風景を思い出していただけるでしょうか? ※外出自粛中の中メンバーと、いつもは選書しない分野に挑戦しように取り組んでます。私が高齢者向けに選書してみました。2020/05/05
owl68
2
村の大きな樹で遊び、川でもぐり、幸せな子ども時代。。こんな経験のない子供たちはどんなふうにうけとるのだろうか。2010/02/10