内容説明
山猫は、どこから来たのか。風は、どのように吹きわたるのか。―広範な資料探究により、賢治作品に潜む“幻想”の生成を考察する論集。
目次
1(宮沢賢治の擬人法・覚え書き;“山猫”の誕生;「どなたもどうかお入りください」考―童話「注文の多い料理店」における始めの扉;“七”というコード―賢治童話の構造;注文の多い紳士たち―童話「注文の多い料理店」と『鏡の国のアリス』;心象という言葉)
2(宮沢賢治と樺太;「サガレンと八月」論―犬神の問題;宮沢賢治と風速;銀河鉄道と猫バス―「銀河鉄道の夜」と「となりのトトロ」の風;賢治童話とアニメーション的想像力;“幽霊写真”というフレーム―「春と修羅 第二集」と「銀河鉄道の夜」;川端康成と宮沢賢治)
著者等紹介
奥山文幸[オクヤマフミユキ]
1955年、北海道生まれ。横浜国立大学大学院教育学研究科修士課程(国文学専修)修了。神奈川県立高校勤務を経て、熊本学園大学教授。著書に『宮沢賢治『春と修羅』論―言語と映像』(双文社出版、1997。第8回宮沢賢治賞奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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