内容説明
この本の初版が出てから、わずか2年と少ししか経っていないが、「内なる国際化」は一般に広く使われる言葉になった。しかし、内なる国際化という言葉が簡単に使われすぎ、その言葉のもつ現状改革の意味が薄らいできているようでもある。内なる国際化で大切なことは、心と社会の国際化であり、行動レベルで市民や民衆の国際化につながっていくことである。そこでは、東西対立と南北対立の双方を越えて、世界の平和と福祉にむかう変革の契機という意味が大切である。
目次
マジック・ミラーのうらがわ(初瀬龍平)
教科書のなかの世界(城戸一夫)
外来語の政治学(グレン・D.フック)
地域からの国際化
内のなかの異邦人(芹田健太郎)
地方経済の国際化(山下彰一)
米国にとっての日米安保(菅英輝)
「帰国子女」は「異星人」なのか(佐藤幸男・仁平則子)
「人類益」の促進を市民の手で(馬場伸也)
難民救援の主体(小野修)
原爆民主主義を超えるために(松元寛)