内容説明
世紀末にあたり、人類は多くの難問に直面している。この危機的状況をいかに超克するかを真剣に模索していくことは、われわれに負わされた課題であり、歴史を引き継ぐ次の世代に対する大きな責務でもある。いまやわれわれは独自の理論と方法でもって、冒頭に提起した命題に対処すべき時期にさしかかっている。本書全体としての意図は、国際社会の構造変容を展望し、人類史に明るい未来を築くことを試みようとするものである。
目次
序章 国際社会のゆくえ(馬場伸也)
第1章 西欧社会のゆくえ(高橋進)
第2章 ソ連・東欧関係の構造変容―民族共産主義と対抗文化(吉川元)
第3章 第3世界の動態と国際関係(小倉充夫)
第4章 日本のゆくえ(初瀬龍平)
第5章 国際政治の現在―新アナーキーかデタントへの回帰か(高柳先男)
第6章 国際法の転換―人権・軍縮・平和(藤田久一・松井芳郎)
第7章 国際機構の転換(横田洋三)
第8章 「南北問題」の新次元(山本満)
終章 国際関係理論の転換(初瀬龍平)