感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
131
愛する人へのメッセージ。届くことのないものもあるけれど。エスプレッソの水面に映る景色が印象的な芸術性の高い絵本。ぼくとわたし、どちらの視点で描かれているのか始めはつかめなかったが、物語が進むにつれて愛が深まっていく。明かりの灯る2つの窓辺がラストシーン、最初に戻るとカップに飾られているあやめの花言葉は「よい便り、希望」。作者の想いが強く伝わってくる。大切な人には気持ちを届けよう。いつまでも今があるわけではないから。アルバムのように思い出の場面ひとつひとつに心情を乗せて描いていく。素敵な一冊に出逢えました。2025/10/25
遠い日
4
懐かしむ。思い出す。豊穣な恋の記憶はだれにも邪魔されず、心の奥にいつまでも息づき続ける。 愛した。ただそのことだけが事実で真実。二度と戻らない時間だと知っているから、そっとまさぐっては温める。 後悔はない。こんなにも愛おしい存在としてまだ自分には見えるから。 忘れえぬ恋の水脈(みお)。ひとり、そこに揺蕩っては微かな、祈りにも似た希望の灯を灯す。2025/11/04
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- 洋書
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