感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
137
ありふれた日常だったのに戸惑いがあったのか、たった一つの選択で通じる道が変わってしまった。振り返ることはできても戻ることはできない絶望。みんなは喜んでいて、ときには喝采を浴びるけど、まったく満たされない寂しさ。自然でリアルな表現ができるように指導されて、望まない道を歩み続ける苦悩。気の許せる仲間は見つからないまま、不安だけが募っていく。どこを探しても、ほんとうのじぶんは見つからない、そんな人生を送っている人は意外と多いのかもしれない。でも、諦めたらそれで終わり。違うと感じているのなら、また選択すればいい。2025/08/11
ふじ
16
キングコングオマージュの絵本。国じゅうの人気者になるのは本当に幸せ?キングコングの主役となったゴリラを主人公に描く。何となくジャニーズとかを思い浮かべながら読了。彼らも自分からアイドルになったわけでない人もいるから。絵本は実話?と思って調べたけれど、バージョンが多すぎてわからなかった。大人の絵本。#NetGalley2025/06/25
mntmt
3
素敵な絵だなと思い、読みました。イタリアの絵本の邦訳。2025/09/20
遠い日
3
キングコングの孤独。持ち上げられて、演ってはみたものの、作られたイメージ先行で自分の世界も空気もない。スターは商品で、日々消費される存在だと気づいたぼくは賢明だと思う。 全てを捨てて、素に戻る勇気がすばらしい。ぼくの憂い顔が本当にお気の毒だった。 故郷はきっと温かく迎えてくれたはず。のびのび息ができて、したいように日を過ごす幸せに勝るものはないから。2025/08/04
たくさん
2
レトロな雰囲気の世界。主人公の毛の一つ一つまで描かれる緻密な世界。緻密さが目立つ分、心の繊細さがよく伝わってくる。今の自分と他人からの眼。違和感を感じたらずっと感じつ図けるものなんだろうな。この主人公は男の人のようだけれど、女性なんて少し見た目が華やかに生まれれば、社会性に求められて、演じる窮屈な生き方をせざるを得ないことが多いだろう。そういうものに気にせず自分らしく生きてもいいよ。昔はそうだったけど今の時代大丈夫だよっていう気持ちを込めてこの本を読むことができました。#NetGalleyJP 2025/08/06