内容説明
「お薬、出しておきますね。」薬剤使用量が断トツに多い日本。現役世代に向精神薬、高齢者に認知症薬と血圧降下剤、子どもたちにADHD治療薬。周囲にあふれる市販薬でオーバードーズする若者たち…。なぜこうなってしまったのか?
目次
第1章 薬漬けマーケティング―うつ治療の計略
第2章 なぜ若者が市販薬をオーバードーズするのか
第3章 「認知症の薬」は必要なのか
第4章 服薬か断薬か、自分で決める
第5章 虐待サバイバー
終章 製薬ビジネスに翻弄される行政
著者等紹介
山岡淳一郎[ヤマオカジュンイチロウ]
1959年、愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「公と私」を共通テーマに政治・経済、医療、近現代史、建築など分野を超えて執筆。一般社団法人デモクラシータイムス同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mana
77
図書館本。パキシル、小学生の時に飲んでたぞ!?となりながら読了。SSRIなど精神疾患関連の薬の広告費は莫大で、製薬会社に押される形で処方数も増えた。おそらく鬱ではない人に処方し、悪化、結果うつ病として確定診断が出るということも少なくなかったんだろう。私はうつ病であるが、小学生の時に多剤投与されたことがある。先生や医療に対して安心感を持っているだけではダメ。自らも知識をつけないといけない。身を守れるのは自分だけである。2025/07/10
どら猫さとっち
11
治療に用いるはずだった薬。しかし一方で、副作用を利用して乱用・オーバードーズする人、治療するがあまり依存症になる人たちがいる。薬に頼らざるを得ない状況を作ったのは、製薬ビジネスにあった。それに惑わされ、それでも服薬を止めた人もいる。薬物と医療の見えない罠を追ったルポ。知らない間に、薬漬けになる事態になっていたとは。ドラッグストアのチェーン店が増えたのも一因だ。薬と健康について、私たちは深く考えなければならない。2025/10/04
とりもり
2
薬漬けの真の背景は人権軽視かと。うつやADHDで安易に大量の薬が処方されるのは、患者自身のQOLよりも周囲に迷惑をかけるリスクを減らすために、副作用があっても薬漬けにしてしまう安易な医師(とトラブルを忌避してそれを望む親族)の姿勢が大きいと感じた。認知症もそうだが、一度服用しだすと一生呑み続けないといけない薬は収益的なメリットが多く、医師・製薬会社ともにやめられない利権があるのだろう。厚労省のスタンスを含め、日本の医療を巡るスタンスそのものが変わらない限り、この現象が解決することはないと感じた。★★★★☆2025/08/05
aki
2
オーバードーズの問題。そりゃ、現実の世界がこういう状態だからね。親も周りもロクな人間じゃないとなれば、薬に逃げたくなるのも無理はない。過剰処方の問題。医者も医療機関も薬局も利益を出さんといかんからね。利益が出ないと存続できない以上、なんらかの歯止めがなければ、当然、薬を売ろうとする。患者や、その家族も、この本に何人か登場した意識高い系じゃないと薬をコントロールすることは難しい。薬と毒は一枚のコインの裏表で、毒が薬になる場合もあるし、薬が毒になる場合もある。それを知ったうえで服用すべきで、薬至上主義は禁物。2025/07/18
Go Extreme
1
https://claude.ai/public/artifacts/0f41acb8-620a-458c-9cd2-05c8ccccc622 2025/07/02
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- 洋書
- Patience




