内容説明
かつて網走にあった、小さな資料館を未来に伝える。北海道のオホーツク海に面した網走の地に、「ジャッカ・ドフニ」と呼ばれたサハリン少数民族の資料館があった。「ジャッカ・ドフニ」は、ウイルタ語で「大切なものを収める家」を意味し、北方少数民族であるウイルタのほか、ニヴフ、サハリンアイヌといった、サハリンに暮らした人々の生活や文化を伝えることを目的とした私設資料館だった。2024年、〓島屋史料館TOKYOで開催された展覧会を図録で再現、貴重な資料をオールカラーで掲載する。
目次
第1章 サハリン(樺太)
第2章 ジャッカ・ドフニ
私たちが見たジャッカ・ドフニ
第3章 ウイルタの文化
第4章 交流のあった民族
北川アイ子『私の生いたち』
新田樹「雪」
寄稿
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ganesha
5
12年まで網走にあったサハリン少数民族の資料館について、高島屋史料館TOKYOで開催された展覧会の図録。教育や戸籍、戦争など日露間で翻弄されたひとたちの歴史、後進資本主義国の日本と少数民族の視点など興味深かった。サハリンで終戦を迎えたという高校時代の恩師や砂澤ビッキの四つの風を思い出しつつ読了。2024/12/31
ebi_m
1
展示にも行き、図録は会場向かいの丸善で先行販売にて購入。サハリンから「引き揚げ」てきたウイルタの方がかつて網走に開いた資料館を紹介する、小さいけれど心のこもった展覧会(網走市のウイルタ刺繍のサークルの方なども協力している)で、図録からも雰囲気が伝わる。同時に、収録論文により彼らが置かれた境遇とそれに抗議する社会的な働きかけについても解説され、社会運動的な場所でもあるなと実感。/先日『密航のち洗濯』を読んだので、終戦後に国境が引直されて土地の人の生き方が変えられてしまうのとか、国籍の話とか、共通だなと思った2024/08/31
笛吹岬
0
日本とウイルタとの関係、特に国籍の問題や戦後において軍人恩給の支給対象外とされた問題は、無知だったので、大変勉強になった。2025/01/18
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