内容説明
改革教皇権がめざす「この世のあるべき秩序」の樹立は、教皇・カトリック教会が主導権を握る闘いとなった。分裂し権力闘争に揺らぐ西ヨーロッパ世界において、叙任権闘争の一方で推奨されたのが「平和」の確立であり、成長期を迎えた社会と人々のエネルギーの放出先を、スペイン・南イタリアでの失地回復を踏まえて東方世界とする企てが「十字軍」を生んだ。一連の過程の主導者教皇ウルバヌス2世の動向と、生起した第1回十字軍の推移をみよう。
目次
ウルバヌス二世とは何者だったのか
1 皇帝と教皇の葛藤
2 ウルバヌスの巻き返し
3 「神の平和」運動の展開
4 十字軍の勧説と出発
五 聖地へ
著者等紹介
池谷文夫[イケヤフミオ]
1948年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、西洋中世史、神聖ローマ帝国史。現在、茨城大学名誉教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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