内容説明
劇的に変化する電力系統の現在と将来像を詳しく解説。メガトレンド「8つのD」から導く未来像。分散化や双方向化、デジタル化にどう対応。直流送電など国内外の最新技術動向も網羅。
目次
第1章 メガトレンド・8つのD
第2章 次世代系統の方向
幕間 日本の基幹系統構築を振り返る
第3章 広域化する基幹系統
第4章 分散化する需要地系統
第5章 新たな協調の形とリスク対応―最適システム運用に必要な調整力のあり方とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なーちゃま
2
この本を読んで、私がいかに「電力系統」「系統連系」という言葉をきちんと理解していないのかがよく分かった。エリアごとに1点で繋がっている日本では、送配電網の歴史=系統連系の歴史である。交流の方が電圧の昇降圧が容易なため、大規模発電・大容量長距離送電から配電系統に分岐するビジネスモデルに適している→需要家側へのアプローチがしやすい+電流ゼロ点があるため事故電流遮断が容易。しかし、直流送電は三相交流に比べて送電線の本数が少なくてすみ、交直変換器のコストを加味しても長距離送電の場合は直流が優位になる。2024/07/18
きっちょ
1
電力系統について詳細に書かれている。技術寄りの記述が多い。2024/06/10
okadaisuk8
1
3.11を経て自由化し、昨今では脱炭素への要請も強まった一方で災害が増え、人口減となる中でどう電力系統を形作るべきかと真面目に考察した一冊。正直、多くの条件をクリアして系統を設計・運営するのは「無理ゲー」といっても良いくらい相当な難題だと分かるが、それを無理と決めつけるのかビジネスやイノベーションのチャンスとみるべきか、考えさせられる。2024/02/09