内容説明
しぜんが美しい、おばあちゃんのにわ。「わたし」は、お母さんとにわをおとずれ、生き物や草花を楽しみます。きせつはめぐり、にわはかわっていきます。大きな命のめぐりについて、にわをテーマに感じる絵本。
著者等紹介
ケイシー,ドーン[ケイシー,ドーン] [Casey,Dawn]
日常にひそむ魔法から物語を創造することを楽しんでいる。自然をこよなく愛し、自然を題材にした作品が多い。“A Lullaby for Little One”のほか数多くの絵本の文章を書いている。作家になる前は出版関係の仕事や小学校の教師をしていた。本作は2021年ケイト・グリーナウェイ賞ロングリストに選ばれた
コートニー・ティックル,ジェシカ[コートニーティックル,ジェシカ] [Courtney‐Tickle,Jessica]
自然を描くのが得意な作家であり画家。水彩と不透明水彩、デジタルを使用している。2014年に大学卒業後、複数の絵本の絵を担当するほか、文と絵の両方を手がけた絵本を刊行している
横山和江[ヨコヤマカズエ]
子どもの本の翻訳家。やまねこ翻訳クラブ会員。JBBY会員。埼玉県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
51
シドニー・スミスの絵による『おばあちゃんの にわ』を読んだ後、同じ題名の絵本があることを読メで知り、予約した。これは、読んだタイミングが悪かったのか、可もなく不可もなくという、醒めた感じがして自分の受け止めを残念に思った。時間をおいて再読してみたい。2023/08/15
よこたん
36
“おばあちゃんの えがおは、花にも、星空のしたの たきびにも、みえる。” 自然は巡る、命は巡る。草ぼうぼうのあるがままの庭。おばあちゃんの慈しんだ庭。小さかった私が成長する毎に、少しずつ衰えていくおばあちゃん。それはやはりかなしくさみしいことだけど、いたって当たり前のこと。おばあちゃんがいなくなっても、共に過ごした庭の四季が、私たちを支えてくれた。さあ、私も次の世代へ繋いでいこう。雪の中、春を待つように健気に咲く一輪のスノードロップの花が、静かに心に残る。同名の絵本繋がりから頂いたお勧めに感謝。2024/03/27
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
27
読みたかったのと同名異本だった。小さい子がこれを読んだら何を感じるだろうな。四季の移り変わり、人が老いていくことは悲しいことではなく、次の生を生み出すことなのだ、って思ってくれたらいいな。2023/09/21
みさどん
23
日本も宿根草やこぼれ種による庭に目が向き始めている。このおばあちゃんの庭はまさにそうで、自然の良さがある。だんだんおばあちゃんが老いていく様子が描かれていて、おばあちゃん亡き後はお孫ちゃんたちが世話をしている。そんな流れがあるところはいいけれど、世話する人がいなくなると、捨て置かれたり、砂利で固められたり、様変わりするのが当たり前。うちも私が腰痛で面倒を見ないでいたらそのままだし、将来どうなるかなあ、なんて考えた。2023/08/26
ヒラP@ehon.gohon
21
おばあちゃんが、家の庭を通して教えてくれたことは、忘れることのできないおばあちゃん記憶なのです。 おばあちゃんが亡くなって、庭だけが残された時、その大切な思いで空間はどのようになるのでしょう。 とても素敵な絵本なだけに、しみじみと人の大切さ、思い出の大切さを感じたのですが、おばあちゃんの庭は、次第に記憶の中にしまわれていくような、現実感が湧いてきました。 庭はいつまでもそのままでいるのでしょうか。 庭を訪れる事はできるのでしょうか。 この絵本は、仮想空間の中で、心を浄化してくれているように思いました。2023/07/19