内容説明
「草木などの植物も仏になる」という草木成仏論は、いつ、どのように生まれてきた思想なのか?―それは単なる「自然の賛美」でもなければ、「日本古来の自然観」でもない。平安時代に注目され、議論されてきたその思想を根拠から問い直し、自然との向き合い方を再考する。
目次
第1章 「山川草木」と「草木国土」
第2章 草木は自ら発心・成仏するか―安然『斟定草木成仏私記』の世界
第3章 草木成仏説の基礎付け―安然の密教思想と草木成仏
第4章 日本人の自然観と草木成仏
第5章 自然と災害を考える
付 現代語訳『斟定草木成仏私記』
著者等紹介
末木文美士[スエキフミヒコ]
1949年、山梨県生まれ。1973年、東京大学文学部印度哲学専修課程卒業、1978年、同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学文学部・人文社会系研究科教授を経て、国際日本文化研究センター教授、総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻教授併任。現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。専門は仏教学、日本思想史、比較思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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