内容説明
明治の終わりから大正、昭和初期に活躍した石川県能登出身の自然主義作家・加能作次郎の作品集です。加能作次郎の代表的な作品「恭三の父」「乳の匂ひ」のほか、成長した息子と父親との長年の交流と心の動きを丹念に追う幻の名作「父の生涯」の3つの小説と、作家の生地でありすべての作品に大きな影響を与えた能登半島の自然・人情・生活が描かれるエッセイ「能登の西海岸」「能登の女」を収めました。また、加能作次郎と同じ能登出身編者による小論「加能作次郎と能登」が収録されています。作品に一貫する人の情愛に眼差しを向ける姿勢と、それをとおして描かれる人間の心のやさしさ、故郷への愛情と葛藤は現代の私たちと驚くほど共通しています。長く正当な評価を受けてこなかった加能作次郎の魅力を再発見する一冊です。
著者等紹介
杉原米和[スギハラヨネカズ]
1956年石川県七尾市生まれ。金沢大学教育学部中等国語課程卒業。早稲田大学国語国文学専攻科修了後、京北学園中学高等学校で国語を担当。京北学園白山高等学校副校長、京北幼稚園長、東洋大学京北学園白山高等学校副校長、東洋大学京北中学校副校長を経て、現在は、東洋大学教職センター専門員、井上円了哲学センター客員研究員、江戸川大学非常勤講師として教職志望の学生の指導に携わる。いしかわ観光特使、石川県人会常任理事、『石川縣人』編集長など、石川県の情報発信を教育とともにライフワークにしている。2022年1月から「ラジオななお」パーソナリティ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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