内容説明
一九二〇年代、ドイツ語圏で活動した三人の女性アヴァンギャルド芸術家。彼女たちは常に旅の途上にあり、自分自身の体験を語るための言葉を探し続けた。現代ドイツの女性作家ラインスベルクが、男性が書いた「文学史」への批判を込めて、とぎれとぎれの、錯綜する女性たちの声をたどり、彼女たちの痛みと貧しさ、孤独、そしてすべてを越えて生きのびようとする反骨心を描き出していく―。
目次
ブロンドの餓鬼、世界を抱く―エミー・バル=ヘニングス(一八八五‐一九四八)
母/声、戦争―クレア(・スチューダー)・ゴル(一八九〇‐一九七七)
黒衣の未亡人―エルゼ・リューテル(一八九九‐一九三八)
著者等紹介
ラインスベルク,アンナ[ラインスベルク,アンナ] [Rheinsberg,Anna]
1956年、ベルリン生まれ。マールブルク大学でドイツ文学を専攻し、1983年にクレア・ゴルに関する論文で修士号を取得している。1980年代前半から作家活動を本格的に開始し、詩集や小説を複数の出版社から発表するほか、ラジオ番組の制作や演劇、映画にも関わっている。1920年代の女性作家たちの作品を発掘、紹介する活動でも知られる
西岡あかね[ニシオカアカネ]
東京外国語大学大学院准教授。専門は近現代ドイツ文学、比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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