感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
漆虎太郎
13
「すごいものを読んだ」というのが一読しての感想とダヴィンチ7月号あの町の本棚・長崎県のひとやすみ書店さんのレビューが紹介されており、その表紙ビジュアルにも魅せられて購入。まさに凄い! その内容に私自身の視座・価値観の壁が破られて、しばらく呆然としました。生きる意味は自分が求める世界にたどりつくため、すでに存在する世界や社会の軸で自分の人生を推し量らない、壮絶な生き様の作者が投げかけてくれたメッセージに、今は言葉を持ちません。ただ胸の奥が熱く震えています。ぜひ多くの方に一読して表紙を眺めてほしい!2025/06/16
ただぞぅ
12
3歳でポリオ(小児マヒ)を発病、首から下が全身麻痺の重度障碍者となった著者が障碍者だけの劇団「態変」の旗揚げに至るまでの半生記。"徹頭徹尾“普通なことなどない彼女の人生に生きる意味を問う。劣悪な環境下で生き抜いた施設生活、障碍者自立解放運動の参画。そして24時間介護の自立生活。介護者なしでは日常生活どころか生きることさえ叶わない。そんな状況下で常に人間のエゴを見つめ人間の本質を問い続けてきた視点で描かれている。障碍者ならではの存在感と影響力で創り上げる空間は“醜“と“美“を兼ね備えた類を見ない演出だ。2024/08/22
たらちゃん
10
重度障害と在日韓国人というハンデを乗り越えて障碍者だけの劇団を作り生きてきた女性の苦労話、…なんかではない。障害があるなし関係なく、誰しも生きることは簡単ではない。どうやって生きていくか模索するすべての人の背中を押してくれる本。高円寺の素敵な小さな本屋さんで購入。2024/10/21
チェアー
7
生命とエネルギーを感じる。それは障害と関係があるが、ある意味では関係ない。そこにも筆者が言う「間」があって、関係の有無の間に態変の芸術はあるような気がするのだ。うまく言えないけど。 ううん、態変の舞台を見なければ、と思う。感想の続きはそれからだ。 2024/10/01