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出版社内容情報
科学・技術の変貌はすさまじい。創造性をはぐくむ教育や学生の「主体的に学ぶ姿勢」を重視する教育システムへの革新が求められ、世界的競争に打ち勝つために、一律的な研究支援策ではなく、競争的な環境が効果を生むという考え方も強くなった。競争環境の過度な強化や、大学に対する運営費交付金の大幅な漸減が、地味な基礎研究を駆逐する。創造的研究は、既成の枠組みや秩序とは異なる考え方をするため、このような形での支援を受けることがむずかしい。このようなシステムでは1から100を作ることはできるが、0から1を作ることはできない。予想できない成果を上げるからブレークスルー研究なのである。2025年版では大脳一次視覚領細胞の方位選択性の機能構築を細胞単位で解明した大木研一博士のレビューが冒頭を飾り、視覚野の研究と人工知能研究の融合にも取り組んでいる。
目次
序章 国立大学法人発足から20年
1 2光子機能イメージング法の開発と視覚野の機能構築の研究
2 安定した視知覚に関わる情報表現機構
3 最適フィードバック制御の中枢神経メカニズム
4 ミクログリア活性化が誘導する神経変性疾患発症機構
5 シナプスとアストロサイトの相互作用に迫る
6 脳発生を制御するクロマチン構造
7 時間標的脳深部刺激法による神経・精神疾患の制御法開発
8 超音波によるニューロモジュレーションを用いた神経回路の解明
9 ケタミンによる抗うつ作用誘導のメカニズムに関する研究
10 脳内オキシトシン動態のリアルタイム計測を実現する蛍光センサーの開発
11 複数組織を横断する線虫C.エレガンスの温度順化戦略
12 水分欲求および塩分欲求を制御する神経回路機構~体液状態および摂取行動に応じた制御~
13 食行動の調節における末梢‐脳連関の役割
著者等紹介
廣川信隆[ヒロカワノブタカ]
公益財団法人ブレインサイエンス振興財団理事長。学士院会員、東京大学名誉教授
板東武彦[バンドウタケヒコ]
公益財団法人ブレインサイエンス振興財団常務理事。新潟大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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