出版社内容情報
素晴らしい本だ──『ガーディアン』
魅惑的な……感動的な物語に満ちている──『オブザーバー』
自転車は女たちの「自由なマシン」──
19世紀、女たちはレンガや卵、腐った野菜などを投げつけられても自転車を漕ぐのを止めなかった。そしてそれが世界を変えた。英『ガーディアン』紙が2021年度のベスト・スポーツ・ブックに選んだ話題書が早くも翻訳刊行!
ときは19世紀ヴィクトリア朝のイギリス、女が自由に移動することもズボンをはくこともまだタブーだった時代、しかし女性たちが自転車を漕ぎはじめる。煉瓦や卵を投げられても女性サイクリストの数は急増、そして新しい時代を切り拓くのだった。
アメリカのフェミニスト、スーザン・B・アンソニーは自転車を「自由の機械」と呼び、「世界の何よりも女性の解放に貢献した」と述べている。
本書は、いままで語られてこなかった「自転車と女たち」にまつわる長く感動的な実話集。それを支えた男たちの物語も忘れずに、著者は膨大な資料をもとにこの魅力的な歴史を語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケディーボーイ
40
ロードバイク にハマりその流れでツールドフランスをはじめとする各種ロードレースにも興味を持った。 去年から女性レースが男性とできるだけ同レベルで行われるようになったりしていて自転車界のジェンダー問題が気になった。 調べてみるとスポーツ業界としてははじめてフェミニスト団体から表彰されたりしていたので、その辺の意識は進んでいるのかなと思いつつこの本を手に取ったが歴史的には真逆。 スポーツ全体が男のものとされ続けてきた中で自転車も同様、むしろその乗車スタイルから淑女は自転車などに乗るものではないとされてきた。 2023/03/24
higassi
8
★★★★☆ 毎日新聞の書評「今週の本棚」(230304)で知った一冊。今では子どもからお年寄りまで気軽な交通手段の自転車ですが、こんな「革命」の歴史があったとは。日本で言えば明治以降のことながら、笑い話のような滑稽さもありました。ひとコマひとコマで「革命家」となった女性たちに頭の下がる思いです。2023/06/25
じぇろポーta
4
自転車の発明が人類社会にどれほど巨大なインパクトを与えたかがよくわかる。飛躍的に拡大する個人の行動範囲。自転車乗りの女性に対する「淑女」に相応しくないという反発。発明当初は上流階級向けの珍奇な趣味だったのが中流・労働者階級にも普及すると上流階級はそっぽを向くくだりが酷い(笑)。自転車で世界各地を旅したトラベルレディ。19世紀末~20世紀前半に活躍した女性レーサーたち。長い間忘れ去られていた、自転車世界一周記録に挑んだアニーの逸話がめちゃめちゃ面白い。はったりと自己演出で時の人になる強かさが格好いい。2023/07/09
Fernweh
1
自転車好きの私にハマりやすい切り口で How Women Changed the World on Two Wheels を、REVOLUTIONSを示してくれる良書(英字部分が原題)。 p.7 サイクリングのどこがいちばん好きですかと人々に訊ねると、「自由」と「飛翔」のふたつの言葉が何度も返ってくる。にも関わらず、私が自転車の歴史をリサーチし始めたところ、強く印象に残ったのは女たちの翼がどれだけ頻繁にへし折られてきたか、だった。男がサドルに飛び乗り疾走することにまったく躊躇せずに済んだのに対し、社会の2026/03/11
きゃしー
0
朝のBSで流れるニッポン縦断やユーロヴェロ。自転車の旅の起源は18世紀後半に遡ります。重いペチコートが常識だった時代、ブルマー(裾長いです)をはいて自転車に乗る女性は蔑視され、不妊になるとまで言われた。しかし、スペインまで旅して「高速道路のドン・キホーテ」と呼ばれるサイクリストが現れ冒険熱が加速し―。戦時中は自動車の代替として普及し、戦後の自転車レースでは、芸人扱いされた末に女性も競技者になれるようになり、さらに自由なBMWもブームに、と自転車という角度から女性の20世紀史を眺めることができました。2025/08/18




