内容説明
習近平本人の健康不安、人民人気のなさ、反政府運動の静かな広がり、経済の低迷、台湾をめぐる日米両国との緊張関係…。波乱要因は山積している!
目次
序に代えて―歴史の分岐点となった第20回党大会
第1章 江沢民の死と白紙革命(中国高度経済成長期の象徴としての江沢民の死;本当はいつ亡くなったのか ほか)
第2章 習近平「平和外交」の正体(習近平・バイデン会談からスタートした「新時代」外交;史上最高かつ最大規模の中東外交を始動 ほか)
第3章 コロナ政策転換でも光が見えない「新時代」経済政策(経済政策路線変更のウィンカーに騙されるな;ゼロコロナ政策転換は新たな危機の始まり ほか)
第4章 全人代から始まる新たな粛清(李強内閣の誕生;「党と国家の機構改革」は国務院潰し? ほか)
最終章 「独裁新時代」崩壊へのカウントダウンのボタン(独裁の強化は国力の強化にあらず;台湾有事という起爆装置を押させない ほか)
著者等紹介
福島香織[フクシマカオリ]
ジャーナリスト、中国ウォッチャー、文筆家。1967年、奈良市生まれ。大阪大学文学部卒業後、1991年、産経新聞社に入社。上海復旦大学に業務留学後、香港支局長、中国総局(北京)駐在記者、政治部記者などを経て2009年に退社。以降はフリージャーナリストとして月刊誌、週刊誌に寄稿。ラジオ、テレビでのコメンテーターも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九曜紋
10
「国際情勢の話なら俺にきけ!」とばかりに次々と本を書いている池上彰氏が全く信用の置けない、むしろ危険な「あっち側の人」と分かってからは、今後一切、彼の本は買わないと決めた。では現在の中国問題は誰に聞けばよいのだろう?日高義樹氏も高齢のためもう書けないだろうし、副島隆彦氏ではあまりに極端に過ぎる。そして行き着いたのが、この福島香織氏。ジャーナリストとしての経歴も十分で現時点での中国通の第一人者として推せる。媚中派のジャーナリスト、言論人が多いなか、氏の客観的視点からの習近平政権の現状と未来像は傾聴に値する。2023/11/06
ランラン
8
中国の狙いは米国、ロシアがレームダック化、衰退する中で中国の影響力が増していくことでありいわゆる力関係が変わってきている。習近平の独裁は意外と盤石なものではなくもし台湾侵攻があった場合は崩壊するリスクがありそうだ。また政策の失敗もこのところ顕在化して、若者の雇用であったり不動産問題も浮上してきている。2023/11/16
くものすけ
4
新聞記者の書いた中国最新情報解説書。非常に分かり易く理解できました。中国の目論むアメリカに替わって世界の覇権国になるという野望に大きく舵を切ろうとする習近平。全ての行動がああそうなのかと納得出来ました。一方、毛沢東時代の個人の独裁の時代への逆行という指摘は、現実を見る限り誰が見ても明らかでした。それが正しいのか間違っているのかは明白です。監視国家化する中国、あらゆる経済問題、人権問題、失業問題など国内で問題山積の突破口を『台湾問題』に求めないでもらいたい…2024/06/30
高木正雄
3
20回党大会で団派は消滅してしまったのだろう。胡春華はまだ60歳なのになあ。李克強も亡くなってしまった。上海閥と権力闘争を繰り広げた習近平が江沢民の葬儀でなぜ心にもないような弔辞を読んでいるのか疑問だったが、少し理解できた気がする。外交では中国はeuを取り込みたいようだ。冠のひも理論は日韓離反を狙う北朝鮮の話だが、米欧離反を狙う中国に当てはまるかもしれない。2023/11/14
Yuichi Saito
0
★★★2025/05/06
-
- 洋書
- Butterfly 9