内容説明
1975年10月24日、アイスランド女性の90%が家庭と職場での仕事を放棄した。「女性の休日」と呼ばれる一斉ストライキに参加した日のことを母が娘に語り伝え、ユーモアを交えて軽やかに描き出す。
著者等紹介
オウラヴスドッティル,リンダ[オウラヴスドッティル,リンダ] [´Olafsd´ottir,Linda]
レイキャヴィークのIceland Academy of the Arts、および、サンフランシスコのAcademy of Art Universityで学ぶ。『ウグラとフォウアと犬に堕ちた男の話』でレイキャヴィーク児童文学賞・最優秀絵本賞(2016)、『ここはアイスランド』で同・最優秀絵本賞(2017)、IBBYオナーリストほか受賞多数(以上いずれも未邦訳)。本作品では、自身の叔母より伝え聞いた「女性の休日」を描き、英語版・アイスランド語版ともに受賞・ノミネート多数
朱位昌併[アカクラショウヘイ]
レイキャヴィーク在住。アイスランド大学大学院でアイスランド文学を研究するほか、辞書の編纂にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あや
18
SNSで福島瑞穂さんが、おすすめの本としてご紹介されていたのと、映画「女性の休日」を上映している劇場があまり近場にないため購入。アイスランドの女性たちが立ち上がって行動を起こし・・・女性と同じことが男性にできるか、女性の無償の労働はどれほどの価値があるのか。老若男女問わず広く読まれてほしい1冊です。2025/12/16
宇宙猫
12
★★★★★ 女性みんなが共感できたんだろうけど、これだけの人を纏めることができる人たちがいたという事だよね。それと、子供を置いて行っても父親が面倒を見るという信頼関係があったのかな。シングルマザーは少なかったのかしら。興味深い出来事です。2025/12/10
遠い日
5
アイスランド発。この力強いタイトルに惹かれて手にしました。どこの国、地域でもかつて女性は男性の補助的な役割しか与えられていなかったことが本当に悔しく腹立たしい。女に学びは必要ないとし、家事、育児を担わせ、家庭に閉じ込める。働く女性が増えてきても長らく給料は男性の半分以下。そんな現状を打破する‼︎という力強い決心を胸に、声を上げ、1975年10月24日にアイスランド中の女性が家事も仕事も放り出してお休みとし、街へ繰り出した。国の半分の人口である女性が仕事を休んだら世の中はどうなるか⁉︎ありがたい行動でした。2025/12/06
たくさん
1
世代の交代というので当たり前の価値観は変わる。あんがいサイクルは早い。20年もすれば世代はだいぶ違って考え方も基本的なものが変わる。今は女性の価値は平等に近いものも増えてきた。完全に平等というのは無理だが許容範囲に私は感じるが世代によりまた違う。今の弱いもの、移民、貧困。こういう問題も二極化に進むか平等に進むか時代はどうなるのでしょうね。2025/12/18
水絵
1
1975年アイスランドで実際に決行された一斉ストライキ「女性の休日」について描かれた絵本。ここまでやらなければ社会は動かないということにも、それでも人は変わらないということにも、ただただ絶望する。50年も昔の話なのに、今も同じことで揉めている。よって、この絵本の存在価値は十分にあると思う。2025/12/16
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- 和書
- 人知原理論 岩波文庫




