内容説明
詩人キム・ソヨンがハングル一文字の言葉を通して人生のさまざまな時間、情景、感情を描いたエッセイ集。
目次
犬になりたい
「おまえ」の集合体
ほんの一瞬たりとも
丸を意味する言葉
遠くにあるから
半分だけ考えて、半分だけ話す
新年最初の日
意外なところ
さよなら
私の窓たち
鼻の奥がつんとする
押す時ではなく引く時
腕を広げると
回復できるので
著者等紹介
キムソヨン[キムソヨン]
金素延。詩人。露雀洪思容文学賞、現代文学賞、李陸史詩文学賞、現代詩作品賞を受賞
姜信子[キョウノブコ]
作家。横浜生まれ。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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文学ラジオ空飛び猫たち
4
文学ラジオ空飛び猫たち第78回紹介本 https://open.spotify.com/episode/4nTEPLbd5I1RRxWehj0pNE?si=7f1c71bf3dc24a02 詩人の感覚が冴え渡る名作。 今回日本翻訳大賞の最終候補でなかったら絶対読まなかったと思う。こんなにも素晴らしい作品に出会えて、嬉しい。 言葉が好きな人は響くものが多いと思うので是非とも読んで欲しい!! 2022/05/14
fromTrooftop
3
詩人が一つの文字について記したエッセイの集まり、辞典。切ないものからユーモアの効いたものまでバラエティ豊富。灰、が特に良かった。 灰:どれほど図体が大きくても、どれほど重くても、どれほど素晴らしくても、どれほど大切であっても、そのどれもすべて燃え尽きてしまえば、これひと握り。2022/06/26
sawa
3
「脈」で知識人と知性人の区別に感心しつつ、「人生」で知性人への道の険しさにズーンとなりました。「数」で引用されていた『スミラの雪の感覚』は全文読んでみたい!2022/05/20
ちやもふ
2
皮肉が効いている「여(女)」の詩が特に好きだった。ハングルが読める人はとても楽しめると思う。2022/03/13
きょん
2
一文字、一文字の向こうに、なんでもない日常や異国の風景が広がったりして。ゆっくり味わうように読んだ。『河と私』という詩が心に残った。作者の詩集も読みたい。2022/02/23