内容説明
仏教のユニークネスとは何か。その独自性は、世界宗教の海原に、比類ない痕跡を残しているのではないか。インドを専門とする視点から、仏教における悟り・目覚めの意義と、その共同性への位置づけをめぐる苦闘をとらえる。
目次
序章 「宗教」認識のギャップ
1 仏教の寛容思想(「寛容」の意味と多様性;「冷たい寛容」と「温かい寛容」;インド的なるもの ほか)
2 ブッダと梵天―仏教の平和思想とその起源(仏教の盛衰研究の問題点;梵天勧請と『梵天勧請経』)
3 梵天勧請と神仏習合―世界史の中の仏教(仏教の特異性;神仏習合への道;梵天勧請理論の限界)
終章 共生の思想としての世俗主義―インドを事例として
著者等紹介
保坂俊司[ホサカシュンジ]
1956年、生まれ。専攻、インド思想、比較宗教学、比較文明論。早稲田大学社会科学部、同大学院文学研究科修士課程修了。デリー大学に学び、東方研究会・東方学院講師、また中村元東方研究所理事を歴任。現在、中央大学国際情報学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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