内容説明
中世、イスラーム、修験道…近代の「外」を手がかりに、パンデミックの均質な砂漠と、デジタルな光の散乱とに抗って、細やかにして、起爆力を備えた思想の「影」を掘り起こす。コロナ禍の憂鬱を言葉の力でほどくために。
目次
序章 雪と重力
第1章 コロナの廃墟で哲学は可能か
間奏の章1 通底する存在と情念
第2章 人はなぜ死ぬのか
間奏の章2 言葉と肉体と風
第3章 死者とともに住む村
第4章 死の表象の変容
第5章 “今”を舞い続けるものとしての生
終章 断末魔の苦しみも、無駄に経験されるのではない
東方的なるものと湯殿山―二つの対話
対談 情熱の人、井筒俊彦の東方
著者等紹介
山内志朗[ヤマウチシロウ]
1957年生まれ。専攻、中世哲学。東京大学大学院博士課程単位取得。新潟大学人文学部教授を経て、慶應義塾大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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雪と重力:穢れと重力 聖霊とグノーシス主義 コロナの廃墟で哲学は可能か:哲学という魂のあり方 偶然性という課題 愛と性のエチカ 理由のないものはない 神霊の力 聖霊と祈り 通底する存在と情念 人はなぜ死ぬのか 言葉と肉体と風 死者とともに住む村:人生と墓 土に還る 詞の表象の変容:死の表象 未来に向けての約束 甘き死と霊的能力 今を舞い続けるものとしての生:エネルゲイア 老人のための倫理学 永遠と瞬間 断末魔の苦しみも無駄に経験されるのではない 東方的なるものと湯殿山―二つの対話 情熱の人、井筒俊彦の東方2021/07/17