内容説明
19世紀末、若き作家クレインが一気呵成に書き上げた異形の詩篇が、詩人・管啓次郎による鮮烈な訳でついに全篇刊行。柴田元幸による渾身の解説も収録。エミリー・ディキンソンにも似た簡潔さ。神を撃ち、戦争をあざけり、言葉の力を極限まで濃縮した「行」の連なり。スティーヴン・クレインが見た世界の「苦さ」は、現代の私たちの胸に、鋭く、そして深く、突き刺さる。
目次
黒い騎士たち、その他の詩行
詩集未収録詩篇
戦争は親切だ
「悪巧み」
死後発表の詩
著者等紹介
クレイン,スティーヴン[クレイン,スティーヴン] [Crane,Stephen]
1871‐1900年。アメリカ合衆国の作家・詩人・ジャーナリスト。シラキュース大学在学中に小説を書きはじめる。『マギー 街の女』(1893年)が当時の文壇の大御所ウィリアム・ディーン・ハウェルズに認められ、南北戦争を題材にした『勇気の赤い勲章』(1895年)はベストセラーとなる。困窮や病に苦しめられ二八歳で亡くなる。アメリカ自然主義文学の先駆者とされる。スティーヴン・クレインの評伝として現代作家ポール・オースターが書いた『燃える若者』(Burning Boy,2021)がある
管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。詩人・批評家。明治大学理工学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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