「家庭料理」という戦場―暮らしはデザインできるか?

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「家庭料理」という戦場―暮らしはデザインできるか?

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  • サイズ B6変判/ページ数 216p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784910108018
  • Cコード C0010

出版社内容情報

作って、食べて、考える。

「私、結婚したら毎日違う料理を作るんだ!」ある先輩が発したこの言葉に誘われるようにして、文化人類学者は「家庭料理」というフィールドにおもむく。

 江上トミ、土井勝、小林カツ代、栗原はるみ、土井善晴といった個性豊かな料理研究家たちの著作、「食べるラー油」ブームの火付け役となった生活情報誌『マート』、レシピ投稿サービス「クックパッド」。数々のレシピをもとに調理と実食を繰り返し、生活と学問を往復しながら家庭料理をめぐる諸関係の変遷を追跡する。

 心を込めた手作りが大事なのか、手軽なアイディア料理が素晴らしいのか、家族がそれぞれ好きに食べる個食はなぜ非難されるのか、市販の合わせ調味料は「我が家の味」を壊すのか、レシピのデータベース化は何をもたらしたのか、私たちは暮らしを自由にデザインできるのか?

 家庭料理をめぐる様々な問いと倫理が浮かびあがり、それらが互いに対立しながら部分的につながっていく。何らかの価値判断を押しだすのでもなく、それらをシニカルに論評するのでもない。日々の料理を作り食べること、それは暮らしという足下から私たち自身を考えることにつながっている。

目次
はじめに――毎日違う料理を作るんだ!​

第一章 わがままなワンタンとハッシュドブラウンポテト
 暮らし、見えない足下/美味しい時短/消費社会下の家庭料理/ゆとりの天才/静かな戦い

​実食! 小林カツ代×栗原はるみレシピ対決五番勝負(前半戦)
 第1戦 昼の副菜「キューカンバーサラダ×自家製ピクルスミックス」
 第2戦 昼の主菜「じゃが芋スパゲティ×スパゲッティミートソース」

第二章 カレーライスでもいい。ただしそれはインスタントではない
 手作りと簡易化/村の味/毎日がごちそう/ねじれた継承/贈与の拠点​

実食! 小林カツ代×栗原はるみレシピ対決五番勝負(後半戦)
 第3戦 夜の副菜「大根たらこ煮×じゃがいものニョッキ、レンジトマトソース」
 第4戦 夜の主菜「食べるとロールキャベツ×煮込みれんこんバーグ」​

第三章 なぜガーリックはにんにくではないのか?
 正しい料理/脱構築の末路/欲求を知り、満たす/にんにくではダメなんです「我が家の味」 のデータベース/動物的消費の彼方/ホワイトキューブのもそもそメシ

実食! 小林カツ代×栗原はるみレシピ対決五番勝負(最終戦)
 第五戦 夜の汁物「なすとそうめんの汁×かぼちゃの冷たいスープ」
 レシピ五番勝負を終えて​

おわりに――暮らしはデザインできるか?

目次

はじめに―毎日違う料理を作るんだ!
第1章 わがままなワンタンとハッシュドブラウンポテト(暮らし、見えない足下;美味しい時短 ほか)
第2章 カレーライスでもいい。ただしそれはインスタントではない(手作りと簡易化;村の味 ほか)
第3章 なぜガーリックはにんにくではないのか?(正しい料理;脱構築の末路 ほか)
おわりに―暮らしはデザインできるか?

著者等紹介

久保明教[クボアキノリ]
1978年生まれ。一橋大学社会学研究科准教授。大阪大学大学院人間科学研究科単位取得退学。博士(人間科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

22
「家庭料理」をめぐる研究書なのだけど、時代による移り変わりと影響を与えてきた料理研究家や世相を反映した流行などなどが具体例も多く紹介されていて、とても面白かった。栗原はるみと小林カツ代の料理対決などの息抜き部分が面白いと思っていたら、そこからもまた新たな知見が生まれたり。「家庭料理」を様々な視点から分析、整理した内容で読み応えありました。同様の内容の阿古真理の本で感じた物足りなさが解消された感じです。2021/01/07

おっとー

16
小林カツ代から栗原はるみを経てクックパッドへと至る分析を通じて、「家庭料理」の変遷をたどる。筆者のスタンスはとても中庸的で、伝統的家庭料理に対しても、「食べるラー油」に代表される新たな調味料に対してもその良さと悪さをうつろうように列挙していく。新たな料理研究家や料理ツールは各時代の「家庭料理」を脱構築し、旧来の概念に少しながらの「新しさ」を追加していく。料理は常に人間にまとわりつく行為であり、それゆえに「客観的」な分析などできない。常に誰もが構築・脱構築のプロセスに巻き込まれていく。2020/06/07

ヒヨドリスキ

13
面白かったよ。家庭料理について戦後の歴史から遡りつつ、現代のクックパッドやmartの意味等を考察。書き方はちょっとまどろっこしかったけど、岩村暢子の本で感じたモヤモヤが少し晴れたな。昔ながらのお袋の味幻想とか手作りしないとなぜ後ろめたいのかとか。小林カツ代の系譜がクックパッドに繋がると言う指摘には納得。私の料理もレシピ見ながら作ってる内は我が家の味なんて言えないって事ですな。まあでもみんなもっと自由にご飯作れば好いんだわと勇気貰ったよ。「家庭料理は美味しくなくてもいい」by土井善晴2020/10/15

みゆき

11
三つの時期(モダン/ポストモダン/ノンモダン)の食をめぐる「暮らし」の変遷。明日何を食べるかということもままならぬ。筆者自身が料理を作って、食べて、考えるというコンセプトは面白いけれど、料理を「対決」させる意味はイマイチわからない。食卓をわざわざ「戦場」にする必要がどこにあろうか。2020/04/22

ココアにんにく

10
雑誌で紹介されていた本。料理の本は好きですがこの視点は初めてです。料理研究家の作り出すレシピの変遷。3つの年代に区切ってそれぞれの社会背景も見えてきて、またどんなレシピが求められていたかが分かる。「手料理」と「手抜き」の話が面白い。紙媒体のレシピも見るしDELISH KITCHENやCOOKPADも頻繁に使うので特に3章は興味深かった。2020/07/13

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