内容説明
20世紀のはじめに現われ、そして唐突に消滅したソビエト社会主義共和国連邦―ソ連。あの巨大な政治的空間での生活を“わたしたち”はどれほど知っていただろうか。ジーンズへのあこがれ、映画や小説の主人公たちへの熱狂、お酒の飲み方からトイレや台所にまつわる話、品不足の象徴だった行列の意外な効用など…。青春時代までソ連市民だったルーマニアの作家が日々の生活の記憶を掘り起こしたエッセイのジグソーパズルで“彼ら”の暮らしが浮かび上がる。
目次
ピオネールよ、永遠に
初めてのジーンズ
夏休み、大好きなキャンプ
チューインガム
ブラチーノ、ニェズナイカ、霧の中のハリネズミ…古き良き時代
ソ連の七〇年代生まれの見分け方
ぼくらの時代の英雄たち
コムナルカ(1)
空き瓶回収所、または一ルーブルで何ができたか
シュティルリッツ―ソビエト版ジェームス・ボンド〔ほか〕
著者等紹介
エルヌ,ヴァシレ[エルヌ,ヴァシレ] [Ernu,Vasile]
1971年ソ連生まれ。1996年、ルーマニアのアレクサンドル・ヨアン・クザ大学哲学部卒業。1997年、バベシュ・ボヤイ大学修士課程(哲学専攻)修了。雑誌編集者や出版社勤務等を経て、2006年、『ぼくはソ連生まれ』で作家デビュー。その後も、多数の小説やエッセイ、絵本などを発表し、数々の賞を受賞している。また、ルーマニアの全国紙やニュースサイト、文芸雑誌のコラムニストとしても活躍している
篁園誓子[タケソノセイコ]
奈良県生まれ。同志社大学法学部卒業後、外務省入省。ブカレスト大学政治学科修士課程修了。在ルーマニア日本大使館、欧州局中・東欧課等で勤務。現在、総合外交政策局国連企画調整課・国際機関人事センター所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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