内容説明
ある日突然現れたかと思えばふいに姿を消してまた帰ってくる「じゃこう牛」というあだ名の男。世の中をさかなでするような遍歴を繰り返すこの不思議な男はどこへ向かうのか…。ロシアの皇帝から与えられた課題を「左利き」の職人が見事な腕前で成し遂げて先進国イギリスの鼻をあかしたかと思いきや、その技巧が思いがけない展開を呼びこんで…。ロシアにはこんな人間が必ずいる、そんな主人公を次々と生み出すレスコフの実話と見まがう物語。
著者等紹介
レスコフ,ニコライ・セミョーノヴィチ[レスコフ,ニコライセミョーノヴィチ] [Лесков,Николай Семёнович]
1831‐95。ロシア・オリョール県生まれ。仕事でロシア各地を回ったのがきっかけで1860年から新聞・雑誌に社会評論を執筆し、その後、首都ペテルブルグでジャーナリストとして活動。『ムツェンスク郡のマクベス夫人』、『僧院の人々』、『封印された天使』、『魅せられた旅人』などの中長編や、数多くのすぐれた短編を書き、作家としての地位を確立した。その政治的、宗教的立場の変遷により、ロシアでのレスコフ評価は大きく分かれていたが、ロシア革命後にゴーリキイがレスコフを「言葉の芸術家」として高く評価し、いまやロシア文学史上重要な作家として広く認められている
岩浅武久[イワアサタケヒサ]
1944年兵庫県生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専門はロシア文学、ロシア文化。モスクワ放送局翻訳者、一橋大学、早稲田大学ほか非常勤講師を経て、帝京大学教授(2009年退職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆかっぴ
relaxopenenjoy
まどの一哉
Rieko Ito
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