目次
第1章 政治活動入門
第2章 学生運動入門
第3章 “戦後史”非入門
第4章 学生運動史入門
第5章 ファシズム入門
付記
著者等紹介
外山恒一[トヤマコウイチ]
1970年生まれ。福岡を拠点とする革命家。80年代後半に「反管理教育」の活動家となるも、いわゆるポリコレの風潮に反発し、孤立無援の“異端的極左活動家”として90年代を過ごす。思想的にはマルクス主義、アナキズムを経て、03年に獄中でファシズム転向。07年の東京都知事選に出馬し、過激な政見放送で一躍注目を浴びる。近年は“右でも左でもないただの過激派”として独自の活動を続けるかたわら、後進の育成や革命運動史の研究にも力を入れている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺
58
政見放送がYouTubeでも218万再生されているファシスト・外山恒一による政治活動入門。幕末以来の良い近現代史でもある。政治を変えようと思えば、幕末の志士以来、若くて知的で時間の余った若者による運動が大切で、わかり辛かった学生運動の歴史を丁寧にわかりやすく解説してくれているのは面白かった。近年アナキズムの再評価が盛んであるが、大杉栄があの時に死ななかったら、ファシストになっていただろうという指摘は(引用ではあるが)、なるほどと思わされた。あの人もまた良き所で亡くなった未完の大器か。ファシズムは目から鱗。2021/03/15
かわうそ
46
第1章と第2章が圧倒的に面白い。政治活動というのは生きづらさを他人と共有してその生きづらさの原因である社会的問題を取り除いていくことを目的とする行動のことを意味します。政治活動は被害者意識と正義感で構成されますが、誰しも何かしらの不当な目に遭っていることは確かなのでまずは自らの生きづらさの原因ついて考えていくことが必要となるわけです。その考えるプロセスにも学問としての理論が良いスパイスになりますし、さらに他人とその問題意識を共有するためには必要不可欠なものとなります。その理由を筆者は理論は万人に通用すると2023/07/26
かわうそ
39
政治って不満、不安、怒りなんですよね。誰もが社会に対して不満を感じていますし、それは本来は政治として昇華されるべき感情です。だから政治に興味のない人間なんて本来存在しないわけです。2024/02/26
かわうそ
27
★★★★★★ここ最近で一番面白い本。久々に読みながら胸が熱くなるような感覚になった。これだから読書はやめられない。ファシストと自称しているので危険な香りがぷんぷんしていたが言っていることは一見、突飛に見えるけど至極真っ当である。政治活動は結局は自らの生きづらさの内、自分の努力ではどうにもならない場合において周りの人と協力してそれを改善させることが目的だ。一方で政治活動は被害者意識か正義感からしか生まれない。最近の政治活動がつまんないのは変な正義感の政治活動しかないからだろうな。ほんとにこの本は読んで欲しい2021/10/22
かわうそ
22
政治活動は善意では目的を果たせない、悪意が政治活動の目的を果たす。政治活動においては困らせることが大切なのだ。だから、陰湿なものほど好まれる。さらには屁理屈も大切だ。政治活動は被害者意識か正義感を内包した陰湿な悪意的な行動あるいは屁理屈によって相手を疲弊させるもののどちらかを選択して自らの政治的目的を達成させるものであるといえる。2022/05/26