内容説明
新卒OLの東山葉月は旅行先で途方に暮れていた。勤めていた会社が、夜逃げ同然に倒産してしまったのだ。更に追い打ちをかけるかのように不思議な存在に絡まれた葉月だったが、通りかかった中年男性の室井俊郎に助けられる。彼によれば、葉月は『あちら側の住人』と意思疎通ができる『みえるひと』であるらしい。俊郎が『あちら側の住人』も顧客とするカフェを経営していると知った葉月は、その仕事を手伝うことを申し出る。南の島を、元OLが駆ける。こちら側と、あちら側の住人を繋ぎ、時に助けられながら―
著者等紹介
小椋正雪[オグラマサユキ]
2011年、『八丈島と、魔女の夏』にて第一回キネティックノベル大賞佳作受賞。同作にて一迅社文庫よりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
54
現実社会がこういう神とも妖ともわからん世界と繋がっているようで、死後の世界とこの世みたいなストーリーが楽しめました。ほんと老いるって、若い頃・・ほんの10年前には読む事さえ考え無かったような非日常の世界の本を選んで読んでいます(^^;。それでも幸せな気分になれるならいい事と(#^^#)。本当は貧困女子を読んでいる途中。私、今の時代が歳とってからで良かったとつくづく思う。微々たる年金と個人年金のお陰と夫婦揃っているから喰っていける。薄給ではあったがブラック企業・非正規の無い時代でお世話にならずに済んだ事を。2020/10/14
hirune
37
【Kindle】沖縄の石垣島が舞台のあやかしファンタジーっていうか、どちらかと言うとメルヘンかなぁ?だって中天の満月の下でキラリと光る透明な月砂を探したりするんだもの。それにしても南の島のあやかしや神様はエキゾチックでパンチがきいてるな😄ロック様なんて、もしかして大昔天岩戸をこじ開けたんじゃないかな?秘神様も扱い辛い大物みたいだし、意外にスペックの高い葉月は「神様の御用人」みたいに神々に呼ばれたのかもね☆2020/10/01
にゃうぴょん
11
面白かったです。素直でまっすぐな葉月さんがこちら側とあちら側の住人達との出会いから成長していく姿に元気がもらえました。島の自然の風景や優しい登場人物に癒されました。2020/08/29
bluets8
4
『八丈島と、魔女の夏』の小椋さんがまた離島の話を書くと聞いて楽しみにしていた作品は、期待通りに情景描写が美しく、優しさに溢れる物語だった。青と緑が溢れる自然に、こちら側の人もあちら側の人も自分より他人を気遣ういい人優しい人ばかりの登場人物。その優しい人々に助けられたり助けたりしながら気力と笑顔を主人公の様子。何処をとっても心が洗われ優しい気持ちになれる一冊。良いものを読んだ。2020/02/09
ソラ
3
主人公が素直でいい人なので応援したくなる。続きは出ないのかな2020/02/10