内容説明
陶工・高原五郎七の伝説、高取焼の謎―陶工が“渡り”を繰り返して修業を重ね、新たな技術を得て業を磨いていく。同時にその移動は各地に技術を伝え、「国焼」を生んだ。時に領主の求めによって、または天災など不測の事態によって渡りを重ねた陶工たち。その痕跡を出土物や文献に追い、検証する。福岡県の技術職員として25年にわたり埋蔵文化財の発掘調査を担い、永満寺宅間窯跡、頓野内ヶ磯窯跡、犬鳴山窯跡など数々の史跡調査に従事した著者の論文集。
目次
第1章 高取焼創業の謎
第2章 高取焼陶工・井土新九郎
第3章 渡り陶工・高原五郎七
第4章 もう一人の渡り陶工・高原五郎七を追って
第5章 陶工・高原五郎七と高原焼
第6章 シーボルト台風と陶工の渡り
第7章 東北陸奥国に渡っていった渡り陶工・宇吉の場合
著者等紹介
副島邦弘[ソエジマクニヒロ]
1946(昭和21)年長崎県平戸市生まれ。2009(平成21)年3/31再任用満了、4/1年金生活に入り、現在に至る。非常勤講師:1993年千葉大学文学部(考古学)。2001~03年活水女子大学文学部(博物館学)。1974年日本考古学協会員・東洋陶磁学会会員・九州考古学会会員・福岡地方史研究会会員・古高取を伝える会会員・佐世保史談会員、他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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