内容説明
東大病院の循環器放射線を一手に担い、小児心臓CTや被曝の専門家として国内外で重責を負いながら、再発を繰り返す肺癌を3度の手術、2度の化学療法、分子標的薬、放射線治療を経て克服。助かるための介入と母としての葛藤を赤裸々に語る。
目次
第4章 化学療法までの葛藤
第5章 化学療法
第6章 サバイバー人生の始まり
第7章 再発
第8章 分子標的薬
第9章 ラスボス登場
第10章 放射線治療
著者等紹介
前田恵理子[マエダエリコ]
神奈川県秦野市生まれ。小5から中2までのオランダ滞在を経て桐蔭学園中学校・高等学校卒、2003年東京大学医学部医学科卒。2012年東京大学医学系研究科にて医学博士取得。2004年東京大学総長賞、2006年および2008年北米放射線学会教育展示最高賞(Magna Cum Laude)、2014年および2016年日本医学放射線学会Most cited paper awardほか受賞多数。2015年以来、検診で自ら発見した肺癌の再発・転移と闘いながら、東京大学医学部附属病院にて放射線科の臨床、教育、研究を続け、特に小児心臓CTや小児被曝の分野で国内外で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポカホンタス
2
東大病院放射線科の女性医師の闘病記。子供の頃からの重症の喘息に加え、肺癌の再発を繰り返す。子供の頃わんぱくな女の子だった話から、バイオリンへの傾倒、オランダ滞在、東大医学部入学、子育て、海外学会での活躍など、バイタリティ溢れる女性医師の赤裸々な体験談は、読んでいて楽しくまた感動的。肖像写真が可愛く、著者の魅力を伝えている。2020/03/07
yuko nomoto
0
東大病院の放射線医として最先端の医療を作りながら、最先端の医療を受ける医師。彼女は、妻であり一児の母でもある。「5年生存率は3割。10人に7人が命を落とすサバイバルゲームで、運を味方につけながら常に正しい選択をし、生きて5年後を迎えられるか」という命題に対し、大きな不安に苛まされながらも、根治への道を切り開いていく。厳しい現実に直面したときの考え方と行動の仕方、家族、とりわけ幼いわが子への思いと接し方は、同じ働く女性として涙なしでは読めないほど共感を覚え、学びも多い。一方で、医療の進歩も実感できる。2020/01/11