内容説明
もうすぐ6年生になる莉緒は春休みに引っ越した洋館で古い鏡を見つけます。鏡に宿る不思議な存在が莉緒の毎日に小さな奇跡を起こして…、莉緒は、人を惑わす魔法のチャームから大切な友だちを守れるのか。大嫌いな自分を好きになる魔法の1か月がはじまる―!朝日学生新聞社児童文学賞第11回受賞作。
著者等紹介
香坂理[コウサカリイ]
岡山県生まれ。立命館大学法学部卒業後、システムエンジニアとして自治体や医療系のシステム開発に携わる。現在は、学習塾で主に数学と進路に関する相談を担当している。『莉緒と古い鏡の魔法』で第11回朝日学生新聞社児童文学賞受賞
結布[ユウ]
イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
45
子供が「別に、や、なんでもいい」なんて言うのはやっぱり親のせいでもあるかもしれない。莉緒のお母さんもお父さんも好きじゃない。年下の婿さんだからかもしれないけどあまりにも無神経な夫と暮らしていたら奥さんもギスギスしちゃうよねぇ。そんな時おじいさんがお母さんに与えてくれたアンティークのお店兼住居のお屋敷。鏡の中の蓮と知り合えたことで莉緒が変わっていく。我が子を信頼できない親も困るが過保護も困る。子供は子供自身親を見て成長していくのだから。親に言いたい事も言えないような子では「別に、や、なんでもいい」としか・・2023/12/25
えびー
1
主人公の莉緒は六年生。 家族にも友達にも自分の気持ちをはっきり伝えられずに、いつも我慢してしまう。 お母さんがアンティークショップを経営することになるくだりは嘘っぽいし、不思議な少年の正体が謎のままで終わってしまうけど、全体的には面白かった。2021/11/21
芦屋和音
0
Kindle Unlimitedで読了。第11回朝日学生新聞社児童文学賞受賞作。小6の莉緒は自分の気持ちをなかなか言えない。だからいつも勝手に傷ついているだけで……。不思議な力と共に莉緒自身が変わってゆく過程が良い。後半、友人に対して、母に対して、ちゃんと声に出して言う莉緒の姿は頼もしい。自分の気持ちは言葉にしないと相手に伝わらないよ。引っ込み思案な子たちに、そっと背中を押してくれる一冊。2021/10/19