内容説明
既存の学問領域の垣根を乗り越えた先にあるものは何か。多文化間の文化伝播における接触と変成の実相を、「うつし」「うつわ」「うつろい」のキーワードを頼りに学際的かつ多角的に分析。従来の思考法の限界をあぶりだし、これまでの比較言語学、比較文化論にとどまらない、次世代の表象文化論、情報理論のモデル構築を目指す!
目次
第1部 “情報伝達”における恒常性と可変性
第2部 “枠組”と選択的透過性―「バケツ理論」から「ザル理論」へ
第3部 “インドラ網”―因果律から縁起へ
第4部 “輪廻転生”―時代錯誤から自己同一性の再定義へ
第5部 “接触界面”屈曲・吸着・発散
第6部 “中動態”受動でも能動でもなく
第7部 “主体の解体”と“相互性”
著者等紹介
稲賀繁美[イナガシゲミ]
1957年東京生まれ、広島育ち。現在は国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学・教授、放送大学・客員教授。国際日本文化研究センター・元副所長、総合研究大学院大学・文化科学研究科・元研究科長。東京大学教養学部教養学科卒。大学院比較文学比較文化専攻・単位取得退学。パリ第7大学博士課程修了(新課程統一博士号)。サントリー学芸賞、渋澤クローデル賞特別賞、倫雅美術奨励賞、和辻哲郎文化賞、フランス建築アカデミー出版賞ほかを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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