1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
27
重里徹也氏と助川幸逸郎氏が出版不況などの言葉が生まれた平成の文学を語る。自分の好きな村上春樹氏の紹介。会社に勤めた事もなく割と裕福な家庭に生まれた村上氏の文学について。怒るべき時に怒らないとたましいを無くしてしまう、という村上氏の訴え。三島由紀夫が好きではない、ともあってなぜ?(笑)。小川洋子氏や角田光代氏の更に表現を広げた作品について。常に日本社会のくらい側面を書き続ける高村薫氏の作品。彼女が社会派と呼ばれる理由について。コンビニ人間みたいな作品が生まれた平成。もう少し手元に置いてじっくり読む。2019/09/21
よしみん
13
国文学者と文芸評論家が平成30年間に発表された日本文学を振り返る対談集。正直私が読んだ本はここに出てくる10%にも満たないが、二人の文学愛を感じ、とても楽しく読んだ。作家が平成の社会や世相をいかに作品に落とし込んでいるのか。プロならではの分析や考察はとても興味深かった。登場する作家の立ち位置を俯瞰でき、ガイドブックとしても手元に置きたい本。「だいたい千年前に『源氏物語』が書かれるような国で文学が衰退するとは考えにくいのだ」とあり、学校での文学のあり方や読解力のニュースが気になっていたが、心強く思った。2019/12/12
吟遊
9
平成の30年の文学を振り返る好著。文学だけでなく、それを通して見える時代や世相もよく映し出している。ただ、純文学がメインであり、エンタメやいわゆるジャンル小説にはあまり紙幅が割かれていないので、そこで読者は分かれるかもしれない。著者二人の読書量がものすごく、それをバックに、自由自在に語り、話題も豊富なので、わくわくしているうちにあっというまに読み終わる。再読しても楽しめる本。2019/09/10
ぽてと
0
話し言葉なので易しく、話の中で有名な音楽や漫画、アニメなどにも触れていて、頭に入ってきやすかったです。2022/03/02
澄野五位
0
対談形式で、平成の作家・文学を振り返る。あまりよく知らない作家さんの名前も、ちらほら見かけた。平成を総括する本が、もう、出ているということに驚いた。2020/01/21
-
- 和書
- 山上の説教