内容説明
サヘル・ローズさんはライフワークのひとつとして、難民キャンプ等を訪問し、戦争や迫害によって祖国から逃れてきた大人や子どもたちとの交流を長年されています。その現場で子どもたち自身が描いた絵や手紙をサヘルさんに託しています。この絵本では、託された子どもたちの絵や手紙と共に、サヘル・ローズさん自身の言葉を添えて構成をしています。皆さんに少しでも戦争や紛争等で難民となってしまった人々、子どもたちの事を知って欲しいという思いで企画をしました。
著者等紹介
ローズ,サヘル[ローズ,サヘル] [Rosa,Sahel]
俳優、タレント。1985年イラン生まれ。幼少時代を孤児院で生活し、フローラの養女として7歳のときに引き取られる。8歳で養母とともに来日。様々なタレント活動のほか、俳優として映画やテレビドラマに出演し、舞台にも立つ。近年では自身がメガホンを取った映画「花束」も公開されるなど、表現の幅を広げている。また芸能活動以外では、個人で国内外問わず支援活動を続けており、2020年にはアメリカで人権活動家賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
145
難民キャンプに足を運び続けているサヘル・ローズさん。子どもたちに託された手紙をまとめた一冊。真夜中に突然始まった母さんとの旅。創造された物語では感じられないほどの痛みが伝わってきて、現実の重さを痛感。生きていくために必要なものは限られているはずなのに、人は多くのものを未だに集めようとしている。もし一度だけ魔法が使えるなら、戦争を終わらせたい。その声はいつ届くのだろうか。願いは叶う、その尊さを壊してしまう人間。救うのも人間。虹を美しいと思えなくなった大人たちは、自由を奪われた人の気持ちをわからないのだろう。2024/12/07
Kurara
40
★4 この本を読んでるときにノーベル平和賞の授与式のニュースがありました。平和学習も授業で習いましたがそれに比べると全く違う景色・捉え方・感じ方・体験・悲惨さがを 感じることになりました。なぜこのようなことが永遠と起こり続くのか。そしていつ終わるのか。誰に聞けば答えが出るのか知りたい。 #NetGalleyJP2024/12/12
たまきら
27
もうろくにニュースにもならないガザ、そしてウクライナ。苦しんでいる人たちがたくさんいるのに、私たちの周りには排斥の声ばかりが目立つように思われます。子どもたちの声を聞き、ともにあり続けたい。サヘル・ローズさんのような苦しみがわかる人が、日本で声をあげ続けてくれていること、感謝です。微力ながら応援しています。2025/03/22
ふじ
14
読んで良かった。日本でぬくぬく平和に暮らしていたら知らないこと、それが手紙から直に伝わる。海外の孤児から日本で家族を待ち暮らすようになったサヘル・ローズさんだからこそ、作れた絵本だと思う。図書館や図書室にぜひ置いて欲しい。#NetGalleyJP2024/11/13
ヒラP@ehon.gohon
8
【再読】大人のための絵本2025/01/14