内容説明
二・二六事件で銃殺された津軽出身の青年将校・対馬勝雄。その生と死を、妹たまは「忘れまい」と104年の生涯を掛けて記し、語った。執念が残した「記憶のノート」から、兄と妹の「二・二六」を描くノンフィクション。
目次
第1章 遺族の苦悩、声なき伝言(死の床で描いた処刑の朝;デスマスクが語るもの ほか)
第2章 貧しき暮らしと軍人(津軽の村に始まる一家;勝雄、陸軍幼年学校へ ほか)
第3章 津軽義民への道(楽園は小作争議に消え;昭和四年 運命の出会い ほか)
第4章 分かれ道の兄妹(戦場と青年将校運動の間で;昭和維新胎動の中へ ほか)
第5章 家族の二・二六事件(束の間の幸福に吹く嵐;蹶起 されど我が兵はおらず ほか)
著者等紹介
寺島英弥[テラシマヒデヤ]
ローカルジャーナリスト、尚絅学院大学客員教授。1957年、福島県相馬市生まれ。早稲田大学法学部卒。河北新報社編集委員、論説委員を経て2019年から現職。02‐03年にフルブライト留学で渡米。東北の暮らし、農漁業、歴史などの連載企画を長く担当し、「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)などに携わる。11年3月以来、東日本大震災、福島第一原発事故を取材。朝日新聞社『ジャーナリズム』、新潮社「フォーサイト」に被災地をめぐる論考、ルポを執筆中。ローカルメディア「TOHOKU360」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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