内容説明
家族のもとを離れ、沖縄での高校生活を選んだ15歳の少女、菜の花。大好きな島で沖縄の人々、文化、歴史に触れながら、沖縄と本土、そして自分との関係に思いをはせる。自分の目で見て、自分の耳で聴いて、自分の頭で考えて。大切なことは何かを学び、自分ができることは何かを模索する日々を、みずみずしい感性でつづった3年間の軌跡。『北陸中日新聞』で好評を博した連載、待望の書籍化。2020年には映画「菜の花の沖縄日記」(沖縄テレビ制作)が全国公開。
目次
1 沖縄日記(目をひらいて、耳を澄ませて 2015年4月~2016年3月;自分の核をつくりたい 2016年4月~2017年3月;私と沖縄がつながった 2017年4月~2018年3月)
2 沖縄を離れてからも(追悼翁長雄志さん;辺野古で涙が止まらなくなった;あなたもわたしも無力じゃない)
3 珊瑚舎ゆんたく(星野人史×遠藤知子×坂本菜の花)(学校は一つの文化。それを体験することによって人間が解放されていく。そういう学校にしなくちゃいけない)
著者等紹介
坂本菜の花[サカモトナノハナ]
1999年、石川県珠洲市生まれ。中学卒業後、沖縄の無認可学校「珊瑚舎スコーレ」に進学。2018年3月卒業。現在は実家の宿を手伝う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すぱちゃん
42
沖縄を「リゾート地」としか、考えたことない方にこそ、読んでいただきたい、一冊です。読み易いので、若い世代にも、オススメです。皆さんが、きっと知らなかった、沖縄の一面が、見えてくるでしょう。映画化もされている、ようです。良書2024/06/17
Machida Hiroshi
6
本書は、著者が沖縄に惹かれ、15歳で親元を離れて那覇の無認可学校に通う中で、中学から夜間部の老人まで様々な人と出会い、学び、三線を習い、基地の実態を知り、自ら成長する様子を記録したエッセイ集です。先ず、菜の花が本名であることに驚き、次に、著者自身が中学卒業で親元を離れて沖縄の無認可校に入ることを決めたことに驚き、その学校の授業のユニークさに驚き、何でも吸収する著者の柔軟性に驚きと、まさに驚天動地の読書体験になりました。2020/03/02
ぶっちゃん
4
石川県から単身、沖縄の珊瑚舎スコーレに入学した15歳の少女の3年間+α “学ぶ”というのはこういうことを言うのではないでしょうか? 自分は日々学んでいるだろうか?自分の頭で考えようとしているだろうか?うちあたいさせられます。 学生さんはもちろん、親御さん、教育に携わる方、いろいろな人に読んでもらえるといいな。 2019/11/21
サクラ
3
確かに、沖縄の問題に対して他人事感覚だ。本文より『-沖縄が大変だから、じゃなくて。-日本が壊れてるけど、知ってますか?-皆さんの服にもう火はついてますよ。だいじょうぶですか。そのことを自分は言ってるんだけど、この壁は一体何なんだ』私も加害者2022/06/18
peerin
2
洋子ちゃんのお仕事。なんて真っ直ぐな文章なんだろう。眩しいし美しいし、羨ましい。でも、菜の花ちゃんが最初から自分の考えや言葉を持っていたわけでなく、『定型』だったと書いてある。石川県珠洲市から親元離れて無認可の学校に通っても『定型』からの脱却が出来る出来ないは人それぞれ。菜の花ちゃんは答えのない問いに向き合い、感じて、悩んで、言葉にして、もがいたのだなぁと想像すると愛おしい。沖縄で出会った人は何故明るいか。菜の花ちゃんの結論、明るくないとやっていけないくらい暗いものを知っているから、が印象深い。2019/09/16
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