内容説明
牛車で女を攫う吸血鬼、人を呑み込む路地、霞の中から現れる神出鬼没の切り裂き魔…一休宗純とその盲目の侍女・森のもとに持ち込まれる奇妙な怪事件の数々。応仁の乱前夜の京都を舞台に、風狂の僧・一休が魑魅魍魎の正体を暴き打ち祓う、痛快時代伝奇ロマン!
著者等紹介
朝松健[アサマツケン]
1956年、北海道生まれ。東洋大学文学部仏教学科卒業。国書刊行会に入社し、ラヴクラフト作品などの企画出版を手掛ける。86年、『魔教の幻影』で小説家デビュー。オカルト・伝奇小説を中心に幅広く執筆し、近年は室町時代を題に取った作品を精力的に発表している。2005年、短編「東山殿御庭」が日本推理作家協会賞候補。アンソロジストとしても高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ムーミンママ
5
タイトルに惹かれて。一休さんと言ったら頓知や ちょっと変わった人。。と云うイメージだったので妖かしや魔物退治をするのが ちょっと意外で した。今も昔も戦(戦争)は権力とは無縁の人たちが傷つく。本当に止めて欲しい。2023/10/19
Steppenwolf
2
Gこの著者の一休シリーズを読み始めて30年ほどにはなろうかと思う.室町時代に一休という坊さんを主人公にして他の伝奇作家に比べて頼りなく感じたものの一番長い付き合いになってしまった.15の短編からなる作品集の中魔仏来迎などいくつか印象に残った.それにしても本書の舞台は概ね私の生まれ育ったところになっていて上御霊など目と鼻の先である.大徳寺は少し遠いが徒歩圏内ではある.こんなところで愚かな武士による戦いが始まったのは作家にとっては良い題材ではあろうが庶民にとっては迷惑千万である.2023/06/24