内容説明
当事者にしかわからない体験や記憶を語り継ごうとするとき、どのような方法があるでしょうか。過去の出来事を“未来に起こりうる”こととして想像することも、ひとつの方法です。知らないことを知ろうとするとき、“歴史する”実践方法やそれを伝える表現の仕方もさまざまです。この本では、写真を撮る、絵を描く、小説や漫画を書く、映像、音楽、演劇、工芸、彫刻、アプリを作るなど多彩な表現で歴史実践をしている表現者たちが、どのように思考をめぐらせ、ことばを選び、戦争をえがこうとしているのかを知りたいと思いました。
目次
逃れようのないものへの違和感や怒り(小泉明郎)
不在を、どこまで“見る”ことができるか(諏訪敦)
そこにいたであろう人を、みんな肯定したい(武田一義×高村亮)
不時着と撤退戦/いつもどうしても含まれてしまうこと(遠藤薫)
ニーナたち、マリヤンたちの“コイシイワ”(寺尾紗穂)
書くことでたどり着く、想像の外へ(土門蘭×柳下恭平)
いつも間に合っていないし、いつも間に合っている(後藤悠樹)
失敗の歴史、破壊される瞬間と、眠ってしまう身体(小田原のどか)
四隻の船と、青森から航路をひらく(畑澤聖悟)
特別な時間のおわりと、記憶をたどる旅のはじまり(庭田杏珠×渡邉英徳)
著者等紹介
大川史織[オオカワシオリ]
1988年神奈川県生まれ。映画監督。慶應義塾大学法学部政治学科卒。マーシャル諸島で戦死(餓死)した父を持つ息子の慰霊の旅に同行したドキュメンタリー映画『タリナイ』(2018年)で初監督。編著書に『マーシャル、父の戦場―ある日本兵の日記をめぐる歴史実践』(みずき書林、2018年)。両作品で山本美香記念国際ジャーナリスト賞・奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
hdk
林克也
Go Extreme
onepei