内容説明
超虚弱児で生まれた。戦争で死ぬと覚悟した。被爆直後の広島に入った。何度も何度も大病を患った。それでも、平気で生きてきた。原爆で死んだ妹のこと、親友・渥美清のこと、遍路道と母親のこと。
目次
第1章 生のレッスン・死のレッスン
第2章 おかしく、哀しい人びと
第3章 美しく、たくましい者たち
第4章 渥美ちゃんのこと
第5章 戦争と原爆
第6章 故郷、へんろ道
著者等紹介
早坂暁[ハヤサカアキラ]
1929年、愛媛県松山市生まれ。作家。本名、富田祥資。日本大学芸術学部演劇科卒業後、新聞社編集長、いけばな評論家として活躍しながらテレビシナリオを書き始める。以後、小説、映画シナリオ、戯曲、舞台演出、ドキュメンタリー製作を手がける。新田次郎文学賞、講談社エッセイ賞、放送文化基金賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、芸術祭大賞、モンテカルロ国際テレビ祭脚本賞、放送文化賞ほか受賞多数。2017年12月16日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chantal(シャンタール)
83
「花へんろ」や「夢千代日記」、子供の頃早坂暁さんのドラマが大好きで良く見ていた。花へんろは松山出身の早坂さんのご両親がモデルになってるお話なんだよね。早坂さん自身の半生もまるでドラマのよう。ご自身の生い立ち、戦争、原爆、子規にお遍路。後半生は沢山の病気との戦い。ご両親や故郷に対する愛情、生きることへの執着、優しい眼差し。「お大師様に生かされた」と言う早坂さん。四国の人が優しいのが分かる気がした。私もお遍路は必ず全部回ろうと、決意を新たにした。2020/01/30
風鈴
1
友達に勧められ読む。早坂暁、夢地千代日記のシナリオライターとしか知らなかった。虚弱な彼を必死に育てた母、広島で彼に会いに来た妹を亡くし彼も被爆する辛い体験、四国遍路の大師様、彼の根底にある。渥美清とのエピソード 今50作が上演されているが早坂はそれを観たらどう思ったかな?寅さんだけではない渥美を演じさせたかったそうだが実現出来なかった。アカサギの話凄い巧妙で感心した。私は許せないが。2020/01/11
たなぼう
0
いい本だった。「夢千代日記」の作家だったんだ、早坂暁さん。寅さんとも親交あったんだ。2020/08/08