内容説明
「動かしてみようよ、ゴールデンラッキービートル!」小学6年生のジュンペイとヨータは、とあることをきっかけに、クラスから浮いた存在の女子・ヒナと仲良くなった。3人は、学校帰りにいつも立ち寄る秘密基地に捨てられている廃車を動かそうとするが…。交錯する過去と未来。一度離れた友情が再び交わる瞬間を描いた傑作小説。第7回新潮エンターテインメント大賞受賞作を文庫化。
著者等紹介
水沢秋生[ミズサワアキオ]
1974年神戸市生まれ。2012年、第7回新潮エンターテインメント大賞を受賞した『ゴールデンラッキービートルの伝説』(新潮社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
90
★★★☆☆22070【ゴールデンラッキービートルの伝説 (水沢秋生さん)k】本作品を読んでいたら、当方がまだ少年だった頃、友達と遊んだ日々を回想してしまいました。空き地で団子虫を集め、土を固めて作ったジャンプ台から、丸まった奴らを転がして飛距離を競ったなぁ〜。今思うと酷い遊びだよ。他にも蜂の巣にネズミ花火を仕掛けて爆破!捕まえた蝉を長い紐で繋いで手で持って飛ばす!アリの巣の穴に醤油注入!イボ結びしたミミズの復元タイムトライアル〜。並べてみると、虫は遊び友達だったんだな〜(いや、虫はいい迷惑!)2022/08/05
ぷう蔵
39
この本を読んだのが同級会に顔を出した日だったという事が運命だったのか。同級会に参加しなければこんな感情は生まれて来なかったかもしれない。子供から大人へ成長していく過程って残酷なものだ。絶対〇〇だよね!ずーっと〇〇だよ!なんて約束しちゃって、数年後ケロッと忘れちゃってる。でも数十年してから会った時に全て許せてしまうのが級友(旧友)ってヤツなんだろうね。顔を見て、声を聞いて、時間の経過は何処へやら…。瞬間、当時にタイムスリップ。職場とか近所とか、日頃の生活のしがらみ、駆け引きのない関係ってやっぱり貴重だよね。2019/07/21
霜月什緑
4
すごくいい本に出会えた!3人の再開が楽しみだなぁ。他の同級生達もまたどこかでそれぞれがすれ違いそうな予感も素敵。2022/09/10
ドロンジョ935
3
少年少女の頃のみずみずしい毎日。まだ、望んだことどころか、毎日の嫌なことも自分では解決できない子供時代にした冒険、形は違っても誰にでもある子供だけの聖域。大人になったら忘れてしまって、知らん顔で生きてることがほとんどだけど、この3人には持っていてほしい、実現してほしいと思ったエンディング。夏休みが終わったときのようなさみしさ。2019/11/06
黒きネコ
3
小学生の記憶、忘れることが大半だけど覚えてることもある。それに何かの拍子で思い出すことも。意外とそんな記憶ほどちょっとしたことで悩んでる自分がバカバカしくなって、また前を向いていくことが出来るから思い出は大切にしたいなぁ。この本を読んで小学生の頃の何気ない日々を懐かしむことが出来た。こんな気持ちいつまでも大切にしていきたいな。