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内容説明
巴水の絵を持って小旅行に出よう。一体どこでこの絵を描いたのか?まだ痕跡はどこかに残っている。茨城を中心に、東京、小樽を旅する。
目次
1 探索エピソード
2 巴水作品全県調査―何が分かるのか
3 巴水の絵を訪ねる1 平潟の風景
4 巴水の絵を訪ねる2 五浦の風景
5 巴水の絵を訪ねる3 水木の風景
6 巴水の絵を訪ねる4 水戸大野・磯浜の風景
7 巴水の絵を訪ねる5 浮島・潮来・牛堀の風景
8 巴水と茨城キリスト教学園―依頼された水彩画とポストカード
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
18
川瀬巴水が日本全国を巡りスケッチを行った風景画のうち茨城県を描いたものは26枚、彼の絵を愛する茨城県在住の「巴水の会」の人達が75年から100年前に描かれたその景色を探し旅します。何枚かの絵ではそのスケッチした場所が、現存する道や路傍の石、そして家が見つかります。海辺、水郷、農村の素朴な景色とそこに住む人々の生活、懐かしい心和む巴水の世界に浸ることができる本です。2023/02/19
Shimaneko
9
茨城「巴水の会」の研究発表的な1冊だった。巴水の作だと主に東京の風景で薄闇系というピンポイントなエリアが好物なので、微妙にターゲットから外れており残念。会員の皆さんの熱意には敬意を払いつつ、駆け足で読了。ちなみに、ちょうど今、八王子市夢美術館でやってる巴水展は大変ようございましたことよ。2024/05/04
金監禾重
7
巻頭で林望が、巴水は名所ではなくなんでもない景色を切り取ったときに真価を発揮すると説く。本書で取り上げられる作品も多くが後者で、何の変哲もない村の一角が美しく描かれ、その場に立って見たくなる(私が住む県で描いた地点は残念ながら観光地ばかり)。本書は茨城県を拠点に活動する団体の成果で、茨城を描いた作品を多く取り上げている。自分が旅行した際、美しい水辺や豪壮な民家が多い印象を受けたことを思い出した。2023/06/05
takao
3
版画家2023/05/10
no6
2
川瀬巴水を知ったのはほんの3年くらい前。展覧会で見た作品の静かな空気感や水の表現にすっかり魅せられました。本書の、実際に描かれた風景を探しに行くという試みは面白かったです。時代的にぎりぎりまだ見つかるかもという感じが心を沸き立たせるのでしょう。なかなかそのままの風景とはいきませんが、家が見つかったときの感動はすごかっただろうなあ。2024/09/04