出版社内容情報
フランス人ジャーナリストが5年間の現地取材を基に著した、「自由と機会平等の国」というイメージとは違う゛もう一つのアメリカ”。一方には、自由、シリコンバレー、グーグル、フェイスブック、ウォール街、ハリウッド、機会均等の国のアメリカという神話がある。他方には、フランス人ジャーナリストのミシェル・フロケが５年間の現地調査で伝えるもう一つのアメリカがある。そこでは国家予算の半分が軍事費で、子供の４人に１人が貧困により公費の給食を受け、総人口比で世界最大数の受刑者がいて、毎日、全国で３０人以上が銃火器で死亡する。大学の授業料は年額４万ドルで、課税率は最富裕者には１５％、貧困者には２５?３０％。二大政党のみが支配する民主主義制度を維持して政権を分有するために両党は選挙年には７０億ドルを使う。
日本語版への序文
訳者はじめに
序
プロローグ
第1章 富裕者たちの幸福
第2章 アパラチア山脈の掘削
第3章 売りに出されるインディアン虐殺の記念地区ウーンデド・ニー
第4章 共に生きるとは・・・排他的な居住集団
第5章 貧困者には情け無用
第6章 ザ・ジャングル・・・食品製造業界の裏面
第7章 分譲住宅地での死
第8章 ファーガソン症候群――黒人の受難
第9章 世界最大の刑務所
第10章 ビッグブラザー
第11章 神の御心のままに
第12章 恒常的な戦争
第13章 民主主義の終焉か？
第14章 オバマの八年間は無策だったのか
第15章 ドナルドのアメリカ
エピローグ
訳者あとがき
ミシェル・フロケ［ミシェル フロケ］
著・文・その他
大井孝［オオイタカシ］
翻訳
土屋元［ツチヤハジメ］
翻訳
内容説明
トランプ大統領を生んだアメリカは、自由と平等の国である。だが、新大陸発見から原住民を追いやり、奴隷を使って大国となった国でもある。その歪んだ体質は、富裕層が得をする今日の格差社会となっていまも続いている。この実態をさまざまな側面から歴史を辿りつつフランス人記者が見事に描き出した。
目次
富裕者たちの幸福
アパラチア山脈の掘削
売りに出されるインディアン虐殺の記念地区ウーンデド・ニー
共に生きるとは―排他的な居住集団
貧困者には情け無用
ザ・ジャングル―食品製造業界の裏面
分壌住宅地での死
ファーガソン症候群―黒人の受難
世界最大の刑務所
ビッグブラザー〔ほか〕
著者等紹介
フロケ，ミシェル［フロケ，ミシェル］ ［Ｆｌｏｑｕｅｔ，Ｍｉｃｈｅｌ］
１９５８年生まれ、リール大学院ジャーナリズム専攻修了。ＴＦ１（テレビ・フランス１）夜８時のニュース編集責任者（２００８年～２０１１年）、同ワシントン特派員（２０１１年～２０１６年）を経て、２０１６年～２０１８年同報道部副部長。１９８１年より、大半の大きな紛争を取材（レバノン内戦、ルワンダの虐殺、ソマリア内戦、旧ユーゴスラビア紛争、湾岸戦争、イラク戦争、イスラエル・パレスチナ紛争等）
大井孝［オオイタカシ］
東京学芸大学名誉教授。パリ第２大学政治学国家博士、同大学政治学高等研究課程修了（仏政府給費生）、早稲田大学政治学士、同修士、コロンビア大学政治学修士（フルブライト給費生）。前国際教育振興会理事長。専門は国際政治史、米国外交史
土屋元［ツチヤハジメ］
関東学院大学国際文化学部・社会学部講師、国際教育振興会講師。京都大学経済学士、パリ第１０大学歴史学ＤＥＡ課過（博士前課程・専門研究課程）修了、東京都立大学経済学博士課程単位取得満期退学。元沖電気工業株式会社勤務。専門は現代フランス経済史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Euphoria
