内容説明
長じて稀代のストーリーテラーと呼ばれることになる作家は、郷里・伊豆の風土から何を承けとったのか?「自伝風小説」を中心とした精緻な読みと、長年にわたるフィールドワークの成果から、作家の深奥に伏流する民俗世界を立体的に浮かび上がらせる。
目次
1 井上靖の原郷―伏流する民俗世界(生きものへの眼ざし;植物との相渉;食の民俗;天城山北麓の冬;隣ムラ・長野へ;籠りの力;始原世界への感応;馬;狩野川―河川探索の水源)
2 井上靖の射光―ある読者の受容
著者等紹介
野本寛一[ノモトカンイチ]
1937年静岡県に生まれる。1959年國學院大學文学部卒業。1988年文学博士(筑波大学)。2015年文化功労者。2017年瑞宝重光章。専攻:日本民俗学。現在、近畿大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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