内容説明
「人に優しい戦争」が始まる!世界が最も注目するこれからの戦争は人を直接殺戮はしない。しかしその結果がもたらす悲劇は国を崩壊に導く。本書は現役の中国軍人が渾身の力を込めて書いた注目の書。「超限戦」に続く新しい中国の戦争概念がここにある。
目次
第1章 戦争形態の進化に関するいくつかの基本問題
第2章 知能化ブーム
第3章 軍事分野における知能化革命
第4章 新たな戦争 新たな理念
第5章 戦力の転換
第6章 ゲームのルールを変える
第7章 軍隊を再構築する
第8章 スマート後方支援
結語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
25
読み終わって最初に思ったのが、、日本って物凄く遅れてるだった。もう列強国に周回遅れとかいうレベルじゃない。それを粋がって他国を攻撃するとか言ってる連中は数十年遅れの頭なんだと、、いや、チョット前の俺もその頭だった。世界の技術は進んでいるんだな。そして、この分野は日本は絶望的に遅れてる、、追い付け追い越せをするには多大な労力と資金が必要かもしれない。NTTのdocomoの完全子会社化とか技術進歩の土壌を創るのと真逆の事をしてるから余計にショックだ、、2021/09/18
くらーく
5
戦争する意味が分からないのだけど、中国だからね。やる気満々だものね。ま、それに相応しいだけの国力を付けさせちゃったからな、西側の国々が。今や、科学、工業、生物、情報通信で、世界で1,2を争う国だから。ロボット(ドローンも)なんて、Youtubeとかに公開されているのだけを見ても、アメリカを凌駕しているように見えるけどね。人工知能のデータだって、国民から吸い上げられるからねえ、10臆単位で。 人にやさしい戦争なんて無いのよ。共産圏の言葉は全てプロパガンダですから。あー、おそロシア(中国だけど)。2025/01/03
くらーく
3
既読だったのをすっかり忘れて、また借りてしまった。あとがき(解題)を読んでから、あれ?と思ったくらい。いやー、年は取りたく無いねえ。 本書のタイトル「人に優しい」と言えば、中国のロボットの進化には、驚かされる。もうね、産業用ロボットでも数千万台導入されていて、最近Youtube等で見る人型ロボットの動きを見ると、アメリカに勝るとも劣らない。数十万円位で購入できるようになるらしい。このロボットがターミネーターのように戦場で投入されたら。。。中国圧勝だわ。工業生産力、物量で圧倒される。抑止で済ませて欲しいね。2025/04/04
K.
3
中国版RMA理論書。政策提言よりも現状評価と未来予測中心。知能兵器を核兵器と同等の革命的影響を持つものとして扱っているのが印象的だった。戦術・作戦だけでなく、兵士自体や、軍種・指揮統制構造、情報収集・意思決定活動、後方支援・兵器産業など、戦争の在り方がまるごと知能化システムの運用に最適な形で変革されると予測されていた。結果、軍隊は大量の犠牲、空間的・時間的障害、政治的・倫理的制約、人間の認知・身体能力の限界、従来の煩雑な周辺業務から解放され、「人に優しい」新たな戦争が実現することが理解できた。2023/10/25
雪駄
3
軍事における情報技術は既に発展する余地がないほど成熟してしまっているため、今後は人工知能を中心とした技術が戦争のことごとくを変えるというのが主旨。戦争がこれまでどう発達してきて、これからどうなるのかを人民解放軍の将校が解説、展望する。第1章にて戦争の歴史的発展についての解説があり、これまでゲームチェンジャーとなってきた主導的軍事技術群が形成する戦争形態の変遷を、生物の進化に例えて説明する部分が非常に刺戟的だった。個人的にはサピエンス全史級に面白かった。もっと多くの人に読まれ、評価されるべき本。2023/01/12