感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
arnie ozawa
2
オレ自身と同世代のライターが今までに手放したレコードを探す「冒険」に出る話。凄いのが手放した正にそのレコード(自分が所有していたそのもの)を求めるところ。この気持ちはよく判る。本当に欲しいのは音楽じゃなくてそこに刻まれた傷や落書きやなんかも含めた全てだから。「訪れる者すら最早ほとんどないようなレコード店の棚でほこりをかぶっていく四十五回転のアナログ盤よりも、FLACファイルの方が明らかに優れているのだと、無条件で見做してしまうようなものなのだ。愚者の思考だ。」この一節にこの本の全てがある。最高。2021/06/12
justdon'taskmewhatitwas
2
語り手の行為は、所謂「大人になれないガキ」の無益で後ろ向きで、家族持ちとは思えない程無責任で、この無意味の先に待ち構えてるのは"死"しかないのにその事を自覚して彷徨ってるようだし、周りに救われてる事に甘えてるようで、無限ループに自ら陥ってるようにも見えて、共感出来るかと問われればちょっと考えてから否定すると思う。ただ、作中の曲ネタは大体判ったし、ギターを弾く訳でもなくカラオケで歌いまくる訳でもないのに、"音楽"が無いと生きていけない人生ってのは実によく判る。2021/04/03
DEB DYLAN
1
図書館本。 音楽好きにはたまらない内容です。 僕もCDが普及した時にレコードを手放して今になって後悔してるクチなんで特に。 音だけぢゃなくて思い出も宿る。 レコード(CDでも)といった形あるモノにはよくあるコトですね。 そんな中、文中の出てくるブツの中でイチバンぐぐぐって来たのは、ファラ・フォーセットのポスターでした(笑) 2021/09/11
ishida
1
レコード好きおじさんのロマンと青春、そしてその終わり。2021/06/18