感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
58
著者の訃報に接し、かなりの喪失感を味わう中、その偉業を振り返ろうと再読した。取り上げられているのは101曲。1920年の最初のブルース商業録音から2015年のその名も｢ブルース・ブルース｣まで。戦前ブルースも多いが、ブルースに括られない歌も取り上げられており、幅広い音楽嗜好を感じさせる。何度読んでもその世界に引きずり込む筆力。40年以上著者の文章から様々な発見を得てきたものとして、いつか来ることとは言え、とても残念な思いだ。無事葬儀が終わったとのこと、天国で先達の皆さんと熱い音楽談義を楽しんでください。2024/06/09
skunk_c
41
僕自身ブルースを本格的に聴き始めて40年余りとなるが、常に指針としてきた大先輩が素晴らしい１冊を出してくださった。まず文章が美しく、文字の向こうに、音の世界を越えた情景が浮かんでくる。また、きちんとした考証と丁寧な詞の解釈をバックに、歌い手・演奏者の心情にまで思いを寄せており、聴き覚えのある曲はもとより、何曲かある聴いたことのない曲も、イメージが浮かんでくるから不思議だ。今までブルースなんて聴いたことがないという人にこそお薦めかも。きっと聴いてみたくなるので。ネットで検索したくなること請け合い。2020/04/12
k.m.joe
4
101曲を端的にだが奥深く紹介している。ロマンあふれる文章はいつもの通りだが、現実問題と乖離している訳ではない。名曲の紹介というより、ブルースネスとは何か詳述する契機となる曲が揃っている。2024/10/23
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