感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
18
エレキングブックスより。神戸のかなり偏った品揃えの古本屋「ちんき堂」店主の戸川昌士さんが神戸新聞で連載していた雑感兼日誌?の読み物が書籍化。湯村輝彦さんとも懇意故に表紙もテリー一色の濃い装丁です。この ちんき堂は古本よりも、所謂紙モノ、ポスター、雑誌、レコード、漫画、ピンナップ、エロ本、等を主力商品としている、サブカル御用達の店故に関わる人々の人間模様だけでも読む価値が有りますよ。水木しげるさんと手塚治虫さんの直筆サイン色紙に関するちんき堂のみが知る真実とは!コラムなので少しずつでも長く楽しめます。どうぞ2019/07/15
さすらいのアリクイ
8
神戸にある「ちんき堂」という古本屋の方が書かれた本。おそらくお父さんが子供のために作った「ベルサイユのばら」のイラストが描かれた箱や著者の弟さんが集めていた醤油のケース、星新一の偽サイン色紙、水木しげるの本物のサイン色紙等、古本屋で売れるもの、売れるのかわからないものが次々に登場。本の中に登場するものに人(ものを持っていた人、ものに興味があるお客さん、そして著者)が触っていた、所持していた生々しさがあるなと。そこは著者の戸川さんが長い時間をかけて無茶苦茶こだわったり、面白がって観ているからではないかと。2019/07/07
nobu23
4
古本屋店主の新聞での連載をまとめたもの。懐かしの漫画やレコードなどに関して語られていて、2-3p程度で読みやすく、写真も豊富。2023/02/23
可不可
1
神戸のちんき堂には、数回訪れたことがある。すかすかの品揃え。入りにくく出にくそうな古書店なので、「買うものがあるかな」とびくびくドアを開けるが、意外に何かある。その店主が地元紙に連載しまとめたのが、この本。面白い。■ユーモアとペーソスとB級情報が満載。■ぼくが兵庫県に在住なら、もっと頻繁に行くお店になっただろう。でも、近畿地方に住んでいるから、あと数回は行くだろうと思う。2024/04/13
カツェ
1
新聞夕刊で連載されていたとは思えないような、のびのびとした書きぶり。小さなころの仏像見学や継母の記憶、弟の死といった私的なエピソードが古本ネタと地続きで紹介される。どうしてもいばりがち、というかドヤ顔がちらつく古本界にあって、これはとてもいい読み心地。2021/05/18




