内容説明
ムッソリーニ・ヒトラー・チャーチルと渡り合うも土壇場でスターリンに裏切られた、戦時外交官加瀬俊一101歳の証言!無条件降伏に立ち会った戦時外交官加瀬俊一秘録。
目次
第1章 生い立ちと留学
第2章 外交の中枢へ
第3章 動乱のヨーロッパへ
第4章 日米開戦へ
第5章 終戦工作に向けて
第6章 託された天皇の親書
第7章 ミズーリ号の残照
著者等紹介
福井雄三[フクイユウゾウ]
東京国際大学教授。1953年7月、鳥取県倉吉市生まれ。東京大学法学部卒。企業勤務ののち、大阪青山短期大学教授を経て、2012年4月から現職。専攻は国際政治学、日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まちゃ
58
追悼の夏を前に手にした一冊。1945年9月2日の戦艦ミズーリ号上での日本の降伏文書調印に立ち会った外交官・加瀬俊一のことを初めて知りました。戦前から終戦まで20年間、日本外交の中枢にあった加瀬俊一の評伝。どうしたら、二度と悲惨な戦争を起さないようにできるのか、考えさせられる事柄の多い内容でした。2022/07/09
鯖
22
大戦下に外交の最前線で尽力した加瀬俊一の評伝ということで手に取ったが、右右な著者による当時の外相や政府、日本の弁護の羅列で終わった本。「欧米主義からアジアを救うために日本は立ち上がったというのは建前であり、その後、アジア諸国が独立したというのは結果論にすぎないという主張もあるかもしれないが、日本の真の意図がなんであったにせよ、アジアが独立したという事実が重要なのである」…人、それを結果論という。頭痛が痛い。瀕死の重体。2022/09/03
しげき
13
第二次世界大戦時に外交官だった加瀬俊一のお話。この本を読むまでこの方の存在を知りませんでした。普段全く読まないジャンルなので初耳な事が多かったです。しかし、この時代に起こった出来事が、今後どこかで起こるんじゃないかと不安になる世界情勢だと思います。2022/08/26
フンフン
6
加瀬俊一の評伝ということで読んでみたのだが、ナンジャラホイという感じ。加瀬の伝記というより、加瀬が仕えた歴代外相、広田弘毅、松岡洋右、東郷茂徳、重光葵の弁護の書という感じ。幣原外交以後の日本の外交が日本の破滅をもたらしたことには議論の余地がない。「外交と内政は表裏一体」それはよい。幣原が国内世論を国際協調に振り向けるよう努力を怠ったことも間違いない。だが、国際協調なくして日本が立ち行かないことは絶対の大前提なのだ。外相の責務は攘夷的世論を抑えるところにある。松岡外交を持ち上げるなど正気の沙汰ではない。2022/05/23
加藤 勤
2
太平洋戦争の開戦前夜から終戦まで、日本の外交の最前線にいた外交官だった加瀬俊一の生涯を書いた本です。吉田茂、松岡洋右、重光葵と言った、日本外交を担った重鎮たちに秘書官として使え、彼らの右腕として日本外交の中核を担った、稀有な人物です。戦争が身近な危機として表れている今、改めて日本の起こした戦争を振り返ってみるのによい本だと思います。 感想の全文はhttps://ameblo.jp/bookstama/entry-12756301781.html2022/08/01